【ダブルバトル初心者向けサイト・記事・動画7選】
ダブルバトルに興味あるけど、なにがなにやらわからない......という人に向けたガイド記事です。
自分自身でしっかり見たものしか紹介しないので情報の偏りはご容赦を。
1. リバティノート@_Liberty_Note
「全ポケモンファンに情報を届けるメディアサイト」がモットーの情報サイト
各シーズンのランクバトルtop30のリストや構築記事をまとめており、流し見するだけでも流行っているポケモンがわかる。
とにかく対戦してみたい!という人は見た目が気に入った構築記事のレンタルチームを試すのがおすすめ。
「てるチャレ」という名前でダブルバトルの大会をオフライン・オンラインともに定期的に開催しており、もちろん誰でも参加できる。
多分もうすぐ三周年。いつもお世話になってます。
2. Victory Road@VGCVictoryRoad
世界のRegional大会(日本の全国大会クラスの規模)の結果や記事をまとめている。読むとポケモンや技の英語名に詳しくなったりするが、並びだけでも有意義。
不定期的にbo3ルールの大会を開いている。サイトは英語だが、「glhf」と「gg」が打てれば問題なく参加できる。ガチ対戦好きに特におすすめ。
3. APPDATE@appdate_pokemon
全国大会で活躍した構築から、変わったポケモンや企画、ギミック系の記事が多いサイト。ギミックの楽しさが味わいたい方におすすめ。
なぜか最新記事がサーナイトのバストサイズの話してる
4. ポケモン徹底攻略@poketettei
データベースとして紹介。ポケモン図鑑の詳細検索で、欲しい要素を満たすポケモンを検索できる(例:トリックルームを覚えるポケモン、素早さ遅い順など)
ガチ対戦的な話だと、「おいかぜ」「トリックルーム」「このゆびとまれ」「いかりのこな」「サイドチェンジ」を覚えるポケモンは全把握しておいた方がいい
好きなポケモン活躍させたい時に相方探したりするのに便利
5. 雪解け道。@BlueYossi
素早さ操作から有利状況でダイマックス技を連打して有利状況を固定、そのまま勝利
↑ダブルバトルはこれを目指しましょうという記事です
きっとテラスタル版の記事も書いてくれるでしょう。
WCS2017チャンピオンのブログ記事。ダブルバトル特有の「縛り」と「守る」に焦点を当てた記事。同ブログの世界大会レポート記事もおすすめです。
www.youtube.comWCS2015チャンピオンのYoutubeチャンネル。構築記事なんて読んでられねえ!という動画派な方へ。
世界大会の名試合を解説する名試合解説シリーズがおすすめです。
以上!
新作のスカーレット・バイオレット発売まであと一か月。新作発売タイミングで新しくダブルバトルを始める人も多いので、ぜひ新作も盛り上がっていきましょう!
ポケモンWCS2022・ロンドン世界大会レポート
- 1日目 羽田空港出発
- 2日目 ロンドン到着、チェックイン、物販
- 3日目 オープニングセレモニー 、WCS Day1
- 4日目 WCS Day2
- 5日目 WCS Day3(Top Cut)
- 6日目 WCS Day4(決勝戦)、クロージングセレモニー、カジノ
- 7日目 観光
- 8,9日目 チェックアウト、帰国
- おわりに
日本代表決定戦で3位になれたので、ロンドンで行われた世界大会に参加してきました!
WCSは例年3日間の開催でしたが、今年は1日伸びて4日間開催の上、開催地がイギリスということもあって6泊9日の長い旅程になりました。世界大会の楽しさや熱気を少しでも伝えられたらうれしいです。
1日目 羽田空港出発
8月16日。23時半出発のフライトだったため、20時頃に羽田空港へ。世界大会に参加する人はこの日か17日発のフライトで行く人が多かったみたいです。ここで同じツアーの人たちと合流。
なんとリバティノートの運営陣や翌日フライトの人たちが応援に来てくれていました。あったけえ......
記念にパシャリ。
機内荷物預け等もスムーズに終わり、出発時間までみんなでラウンジでお喋り。ぶらありさんがパスポートを落としてアナウンスで呼び出されてました。
ぶらありさん空港でパスポート落として呼び出される #お介護日記 pic.twitter.com/7WP2IQa1oI
— SNOW (@BlueYossi) 2022年8月16日
フライト時間は13時間。パーティの育成したり対戦時の立ち回りを考えたりしてましたが、基本は寝てました。ヒースロー空港についたのは朝の6時半なので、時差調整は完璧。
2日目 ロンドン到着、チェックイン、物販
空港から会場近くのホテルへはバスで向かいます。バスガイドさんがイギリスの案内をしてくれたので、移動中も楽しめました。ビッグベンぐらいしか知らなかった
ホテルに着いたものの、夕方までチェックインは出来ないとのこと。ツアーメンバーと一緒に会場の下見もかねてホテルの周りを散策します。
会場入口
開場は明日からなので、巨大ピカチュウに挨拶だけしてひとまず離脱。
会場の近くに川を渡るロープウェイがあるということでウキウキで乗りました。なんと世界大会に合わせてポケモン仕様!町全体のお祭り感を感じます。
後ろにガオガエンは縁起がいい(?)
お昼は近くのスタジアムみたいな場所で食べました。
USJ感ある
その後無事ホテルでチェックイン。会場の物販で買い物もしたんですが、物販のラインナップに興奮して写真撮るの忘れてました......
YTさんと合流して晩御飯を食べ、この日は終了。
今年は朝から現地に到着したため、色々見て回る時間がありました。試合がDay2からということもあり、初日からロンドンを堪能できたのはラッキーでしたね。
3日目 オープニングセレモニー 、WCS Day1
いよいよ世界大会が始まります。
早めに並んだおかげで余裕をもって入場 広い!
今年のトロフィー。例年よりも大きい?
オープニングムービーは39:23から。
オープニングムービー自体も最高ですが、現地で一緒にムービーを見ながら大声を上げてはしゃぐのもまた最高。例年はこのタイミングで新作の情報が出ますが、今年はなんとクロージングセレモニーまでお預け。わくわくが止まりません。
TA組はDay2から参加のため、今日はDay1日本人プレイヤーの応援です。
今年の予選は8ラウンド。6-2以上の戦績でDay2へと進めます。
厳しい道のりです......が、激戦の末32人抜けたプレイヤーのうち、なんと16人が日本人。明日のDay2が楽しみです。
ready to play Japan Nats tomorrow!
— Gabriel Agati (@AgatiGa) 2022年8月18日
WCS会場ではサイドイベントも開かれていました。選手の応援もしたかったので一回だけ参加。景品のポイント交換でカミツルギのプレイマットをもらいました。かっけえ......
プレイマットのほかにも人形やカード類とも交換できました
この日は選手としてのチェックインも済ませ、ウェルカムキットをもらいました。超豪華!
LONDONのロゴが素敵
レベルの高いDay1の試合を見て、負けないぞという気持ちを胸に早めに就寝。明日に備えます。
4日目 WCS Day2
いよいよ自分の対戦の日。絶対topcutに残って明日も対戦したい......!
どんな構築相手でも戦えると感じていたのでオーガザシアンを選択。満足のいく6匹ではありましたが、技構成や配分はまだ改良できる余地があったかも......?
対戦レポート
ROUND 1 vs Joonas Hakalahti[FI]
対戦前に雑談。Day1を抜けて上がってきたらしい。勢いに負けてなるものかと意気込んで臨みます。ムゲンダイナのコスモパワー、ヌケニンによる詰みを考えて、TODを意識。
G1:vs
エルフーンがヘドロ爆弾+毒で落とされ、ムゲンダイナが珠アタッカーであることが判明。その後イエッサン+ムゲンダイナの並びに対し、ヌケニンの交代を読んだしおふきフレアドライブが通ったのが大きく、ダイマオーガで押し切って勝ち。
G2:vs
ダイマオーガを考えてしおふき+巨獣斬を選択。ダイストリームでザシアンを倒されるが、ゴリランダー+カイオーガの並びを作れる。ゴリランダーとガオガエンでサイクルを回しながらカイオーガを通して勝ち。
〇〇 WIN
初戦で厳しめの構築を引いてしまい、ヒヤッとしたがなんとか勝利。流れに乗ります。
ROUND 2 vs Alex Gomez Berna[ES]
三年ぶりにpokealexと再会!レジエレキのダイマックス前提で立ち回ります。カイオーガのダイアタックをうまく活かしたいところ。
G1:vs
レジエレキにダイアタックを打ちながらバドレックスに巨獣斬。相手はグラードンに引きながらダイサンダーをカイオーガ方向。カイオーガが7割ほど削れますが、ダイアタックのおかげでザシアンがレジエレキを縛れるように。グラードンも巨獣斬で削れているので、グラードン方向のダイストリームが安定してそのまま押し切って勝ち。
G2:vs
ダイジェット+捨てゼリフでカイオーガを弱体化されてしまう。ダイマックスターン中にリザードンを倒すのはあきらめ、ゴリランダーを切りながらダイマオーガでゴクエンのターンをしのぐ。その間にガオガエンを倒し、グラードンを大きく削れたためザシアンガオガエンで詰められると思いきや、リザードンのぼうふうでガオガエンが動けず負け。
G3:vs
レジエレキにダイアタックを打ちながら捨てゼリフでザシアンに交代。相手はカイオーガにダイサンダーを打ちながら捨てゼリフでグラードンに交代。レジエレキ方向の巨獣斬を守りながらガオガエン+レジエレキの並びを作られてしまうが、ゴリランダーでフィールドを書き換えダイサンダーを耐えて返しでダイストリーム。ガオガエンを倒した後はゴリランダーガオガエンの並びが強くて勝ち。
〇×〇 WIN
予め考えていたダイアタックを使ったプランが活きた試合でした。ダイマックスをお互い切りあった後のガエンゴリラの安心感がすごい。
ROUND 3 vs Yuya Tada[JP]
ここで日本人。YTさんには構築のことを話していたのでお互いある程度は知っている状態での対戦です。相手にはボルトロスがいないため、こちらのボルトロスを意識した選出になると予想して臨みました。
G1:vs
カイオーガ寝てもいいやと思いながらグラスラしおふきを選択すると、相手はカイオーガ引きザシアンでモロバレルがまもるで爆アド。そのままゴリランダーがキョダイマックスしてカイオーガをもっていって勝ち。
G2:vs
初手はお互いダイマックスを切りあい、ダイマカイオーガを大きく削ってダイマボルトロスが倒される展開。ザシアンでカイオーガを倒すと裏からメタモンが出てきてザシアンが2体。カイオーガをガエンに引いた後、ねこだまし巨獣斬を打つと通ってメタモンが倒せたので、カイオーガ+ガオガエンで勝ち。
〇〇 WIN
相手のメタモン選出に対してガオガエンが刺さって勝利。ガオガエン最強!
ROUND 4 vs Shinichi Matsuda[JP]
3-0日本人対決。エルフーンがいない分、ダイマボルトロスを通していきたいところです。
G1:vs
こちらのおいかぜ潮吹きに対して、ザシアンをトリトドンに引きながらアストラルビット。ひかりのかべを張りながらバドレックスを倒しますが、ダイマックストリトドンをザシアンボルトロスで集中した際にザシアンの巨獣斬をもらってしまい、でんこうせっかで縛られて負け。
G2:vs
ダイサンダーかダイジェットの択。猫ジェットを読んでおいかぜしおふきを選択すると、ダイサンダー捨てゼリフを選択していたため、上からしおふきが通る。がここでエルフーンの攻撃技を切ったことが災いし、バドレックスのタスキが壊せない事態に。最終的にエルフーンvsまもるをアンコールされたバドレックスの盤面になるが、アンコールのppが先に切れて負け。
×× LOSE
エルフーンのエナジーボールを切ったことをめちゃめちゃ咎められてしまいました。言ってもしょうがないので、次の試合に向けて切り替えます。
ROUND 5 vs Daniele Spuntarelli[IT]
ヌケニン再び。ヌケニンはガオガエンで対処するしかありませんが、相手もカイオーガを失えばガオガエンが倒しにくくなるため、そこを狙っていきます。
G1: vs
ザシアン方向へダイストリームを打ちながらヌケニンで受けてくるだろうと考え、ザシアンを守らせながらかみなりでカイオーガを削りに行きます。その通りになったのでヌケニン方向へ集中するも、そのままダイストリームを打たれザシアンを倒されてしまう。ゴリランダーでカイオーガを倒し、ザシアンヌケニンの並びになりましたが、ガオガエンをまもるで大事にできたこともあってザシアンを突破。最後はガオガエンヌケニンに対しガオガエンカイオーガを当てて勝ち。
G2:vs
こちらのザシアンと相手のカイオーガを交換するつもりで巨獣斬しおふきスタート。ザシアンは落とされますが、ヌケニンカイオーガに対し、ゴリランダーカイオーガの並びができました。グラスラをサイドチェンジで透かされながらもカイオーガを倒した後、グラスフィールドを使いまわすことでこちらのカイオーガを回復させ、なんとか勝利。
〇〇 WIN
ここまで4-1。残り二戦のうちどちらか勝てばtopcut進出です!
ROUND 6 vs Guillermo Castilla[ES]
本大会の準優勝者との対戦。ルナグラにレジエレキが入っていて苦手な形です。多少強引にでもダイアタックを通しに行きます。ここら辺から記憶が怪しい......
G1:vs
巨獣斬をルナアーラ、ダイアタックをレジエレキに選択。レジエレキが守りながら催眠術を打ってくる。躱したおかげでレジエレキとルナアーラを縛れたため、そのままカイオーガで押し切って勝ち。
G2:vs
ボルトチェンジルナアーラがちらついてダイアタックが押せず。ダイストリームで押していくと、グラードンを下げながらダイサンダー。最後はルナアーラが倒せず負け。
G3:vs
こちらのルナアーラ集中に対して、相手はダイアタック催眠術......外れた!
ルナアーラを倒しグラエレキ対オーガザシアンの並び。ダイサンダー+断崖の剣を耐えるようにザシアンを引きながらダイアタックを選択......するもダイサンダー急所でカイオーガが倒れてしまう。相手のレジエレキのダイマックスターンが1ターン残っており、そのまま押し切られて負け。
〇×× LOSE
催眠術を避けたものの最後に揺り戻しがきたといったところ。仕方ないマッチアップと割り切り、最終戦に臨みます。
ROUND 7 vs Joseph Ugarte[US]
最終戦の相手はJoeUX9。海外のRegionalで複数回top4入りを果たしている強豪です。
海外のチーム戦で対戦して以来、チャットでの交流などもあり、Day2の朝にはtopcutで会おう!って話してました。ここで当たるとは......
G1:vs
ボルトロスを重く見たオーロンゲルナアーラの初手にカイオーガザシアンが刺さる。しおふき巨獣斬でトリックルームターンに大きくアドバンテージを稼ぎ、ガエンで凌いだ後オーガゴリラで詰めて勝ち。
G2:vs
一戦目の選出を鑑みて、グラードン+フシギバナorリザードンで来ると予想。ダイジェット捨てゼリフを選択すると、グラードンをルナアーラに下げながら眠り粉でガオガエンが寝かされる。ガオガエンをザシアンに下げながらダイナックルで場を整えるが、ルナアーラはメテオビームをボルトロス方向。ダイマックスグラードンが崩せず負け。
G3:vs
ルナアーラ初手に戻してくると考え、この選出。ダイバーンを考えひかりのかべ+巨獣斬をフシギバナに選択するとルナアーラをガオガエンに引きながらねむりごな。その後フシギバナとザシアンを交換する形になる。トリックルームの返しにアンコールを試みるが、きっちりグラードン引きでケアされる。がグラードンに引くターンにしおふきを通し状況は五分。最終的にカイオーガのダイマックスで打ち合っていくも、ダイマックスルナアーラがなかなか倒せず押し切られ負け。
〇×× LOSE
相手の選出は予想できていただけに、悔しい試合でした。二戦目、三戦目ともに勝てる分岐自体はあったものの、その選択肢には届きませんでした。
というわけで最終29位でした。あと一歩でDay3でしたが惜しくも届かず。最終戦で負けが確定したとき、泣きそうになりました。勝ちたかった......
自分は勝ちきれませんでしたが、日本人はキヌガワ、スライム、リンヤ、アガノ、ふゆばれ、ペンギン、バリヤード角中の7人がDay3に進出(敬称略)。全力で応援します。
負けてしまったので、夜は美味しいものを食べて気分転換することに。世界大会が4日開催になったことで夜時間に余裕があるのは嬉しいですね。
近くにあった中華料理屋でお疲れ様会。
5日目 WCS Day3(Top Cut)
トップカットの日。自分は対戦は無いので朝はホテルでゆっくりします。今年のツアーで手配されたホテルはビュッフェ形式の朝食がついており、毎朝朝食が食べ放題でした。最高。
イギリスは物価が高いので、朝食分浮いたのはかなり大きかったりする
他の参加者も同じような時間に食べており、丁度ふゆばれvsすらいむが配信されていたのでみんなでわいわい騒ぎながら観てました。
朝食が終わって会場に行こうか悩んだのですが、top8からの対戦は全試合映すということだったので、それが始まりそうな14時まで少し観光することに。
電車で行ける近場ということで、大英博物館に行きました。
1日では回り切れないと噂の大英博物館。ちょっとだけ見学くらいの気持ちで回りました。多分1週間くらいかかる。
英国史ゾーンよりもエジプト史ゾーンのほうが盛り上がってました。なんとなくでも聞いたことある名前があると楽しめるよね。
昼ごはんは博物館近くのカフェでフィッシュアンドチップス食べました。
食べながら配信をみる。わいわい言いながら対戦を見るのは本当に楽しい!
大会のほうは残念ながら日本人は負けてしまい、明日の決勝はEdu 対 Kastyとなりました。会場に残っている選手を誘ってディナー。こいつ食べてばっかだな
イギリスの料理はあまり美味しくないと事前に聞いていたのですが、都市部ロンドンだからなのか食べた料理は全部めちゃ美味しかったです。値段が高いのはご愛敬。
6日目 WCS Day4(決勝戦)、クロージングセレモニー、カジノ
決勝戦の日。いざ見学!.....の前に帰国のためのPCR検査を受けに行きました。
検査場所がセントポール大聖堂の近くだったので少し寄り道。鐘がリンゴンリンゴン鳴ってました。
ロンドン橋通ったりキョダイジュラルドンっぽいビル見たり。真ん中のはタワーブリッジ?
検査を終えて会場に戻るとき、Nontaroから「Top32の景品もらえるらしいから貰いに行こうぜ!」とdmが。このdmがなかったら受け取り損ねてたかも。助かった!
同じくTop32のじーんとともにサプライのカードと帽子を受け取ります。
We are Top 32 players :)
丁度カード部門の決勝が終わったあたりだったので滑り込みでメインステージ前の座席を確保できました。良かった~
いよいよ決勝戦。ジュニアからレベルの高い試合が繰り広げられます。
ジュニア決勝は2:08:00辺りから。決勝戦ともなると会場からの声援もすごいです。ダイマックスシーンや技を打つたびに飛び交う拍手。相手の攻撃を守ったときや、守ってない方に攻撃が通った時の歓声......こうしてみるとダイマックスは歴代のポケモンの中でも画面映えするシステムだったのかなと感じました。
熱戦を経てジュニア部門はKOSAKU選手が、シニア部門はYASUHARU選手が日本人優勝を決めました。めでたい!
そしてマスター部門ではEduが優勝を決めました。試合内容については言うまでもなく最高でしたが、特に選出面で、一戦目の選出を見せることで、厳しいルナアーラ+レジエレキの選出を封じた見事な勝利だったと思います。
そしてクロージングセレモニー。長いようで短かったWCSもこれで終わりです。
......最終戦負けて泣きかけのところ映ってる!めちゃくちゃ悲報そうな顔してて草
実は今回一回も配信卓に呼ばれなかったので見返せるものがないなあと思っていたのですが、意外な形で残ることになりました。嬉しさ半分恥ずかしさ半分。
表彰式の後は、お待ちかね。新作の情報と来年の開催地の発表です。
新作の情報は新アイテムとテラスタルについて。情報の出し方が上手いですよね。スカーレット・ヴァイオレットも楽しみ。
そして気になる来年の開催地は......?
来年のポケモン世界大会の開催地は・・・#WCS2022 #London pic.twitter.com/saOlzKCW6S
— 増田順一@Pokémon (@Junichi_Masuda) 2022年8月21日
なんと横浜!海外特有のお祭り感が減るのは少し残念ですが、せっかくの機会なので店か場所を抑えて海外勢と交流していきたいですね。権利をとればほぼ誰でも参加できるということで、来年の予選はさらに難しいものになりそうです。絶対勝つ!
WCSが終わり、例年はこの晩に海外勢と交流したりしていたのですが、情勢を鑑みてか大々的にはやらなさそう。どうしようかなと考えているとYTさんに誘われ、なんとカジノに行くことに。
会員カードを作っていざ。10人で行きましたが、受付の対応も慣れていたので案外観光の一環で来る人も多いのかも?
ディーラとやるポーカーやルーレットもありましたが、気楽にやれそうなデジタルルーレットで遊びました。英語に自信がなかった
80ポンド分くらい遊んで終了。料理と酒がめちゃうまでビビる。
非日常感が強い場所ってやっぱ楽しいですね。もっと写真撮っとけばよかった。
7日目 観光
この日はWCSの予備日として用意されている日なので、1日自由行動です。
朝食を食べ、V&Aミュージアムへ。
V&Aミュージアムことヴィクトリア&アルバード博物館は装飾美術の分野で世界最大級のコレクションを誇る博物館らしいですが、中のカフェも有名ということでそちらと合わせて堪能。
イギリスといえば紅茶。チーズケーキでアフタヌーンティーをキメました。最高。
博物館の中庭 広すぎ
荘厳な部屋にずらっと並べられてて"圧"を感じた
V&A博物館の近くには映画"ナイトミュージアム"の舞台となった自然歴史博物館があり、そちらも楽しみにしていたのですが、長蛇の列でとても入れず......残念
代わりに近くに有名なデパート、Harrodsがあったのでそちらでお土産を購入。紅茶やチョコ、バッグなどを買いました。
この日の晩はホテルのロビーでほかの日本人参加者と集まって交流しました。世界大会が終わった後だからこそ話せる構築のポイントなんかを話しあうのも、新鮮で楽しかったです。来年は海外勢とも一緒にやれると良いなあ。
8,9日目 チェックアウト、帰国
ついにロンドンともお別れです。飛行機の便は19時ですが、ホテルは14時に出発ということで、あまり観光する余裕はありません。ホテル近場のタイ料理屋でゆっくり昼ごはんを食べながらおしゃべりしてました。
程よい辛さとマンゴージュースが美味しい
空港までバスで移動すると、そこから搭乗まではあっという間です。お土産もすでに買っていたのでスムーズに飛行機に乗れました。
帰りの飛行機では映画を2本観ましたが、機内食を食べた後はぐっすり。なんだかんだ疲れていたんですかね。
8月24日、羽田空港着。一緒に行動していたツアー組ともここで別れ、それぞれの家へ帰ります。
おわりに
今回は3年ぶりの世界大会。それも日本代表としての出場ということで、以前にも増してダブルバトルに熱を注ぎました。毎年言ってる気がする
結果としては勝ちきれなかったものの、実力としては毎年着実に成長していると感じています。
また今年は日程に余裕があったこともあって、例年よりしっかりと観光ができました。来年もこの日程が良いな~って思ったけど来年日本でした......ちょっと残念
次は新作発売ということで、またゼロからのスタートです。心機一転、来年も世界大会に出られるように頑張っていきたいと思います。改めて、旅行中に絡んでくださった人たち、応援してくださった方々、本当にありがとうございました!
See you in Yokohama!
【PJCS2022 3位】壁ボルトオーガザシアン
English ver. PJCS (pokepast.es)
はじめに
今回は全国大会で使用した構築の紹介記事になります。一匹一匹に珍しい要素は少ないですが、それゆえに王道の強さを感じられる構築なので、記事を読んだ後はぜひ使ってみてください!
構築作成経緯
海外大会で結果を残したオーロンゲ入りのカイオーガ+ザシアンの組み合わせ(以下オーガザシアン)を使っていたところ、『とつげきチョッキ』を持たせ耐久に厚く配分したカイオーガが想像以上に突破しづらく、強力であることがわかったのでこの6体をベースに構築をスタート。
原案の構築はカイオーガを主にダイマックスさせ、ガオガエンやゴリランダーでそのサポートをする構築でしたが、以下の弱点がありました。
・素早さ操作がオーロンゲしかできないため、カイオーガは基本的に初手に出す必要がある
・耐久重視の配分のため、「ひかりのかべ」や「バークアウト」等で凌がれやすい
・特定の一般ポケモンによる対策が容易である(モロバレル、ゴリランダー、トリトドン等)
これらへの回答としては物理ポケモンの「ダイジェット」、とりわけ特性【まけんき】のボルトロスが最適と考えました。
ボルトロスは初手に繰り出されることが多いポケモンですが、カイオーガが誘う草タイプや削れた相手に対して繰り出し、隣をザシアンに交換しながら打つ「ダイジェット」は、ゲームを決める性能があります。ボルトロスは耐久が不安なポケモンではありますが、オーロンゲの「リフレクター」や「ひかりのかべ」(以下壁)によってある程度緩和できそうです。
こうして初手の壁オーロンゲ+カイオーガでダイマックスをちらつかせながら相手を削り、裏のダイマックスボルトロス+ザシアンで巻き返していく構築の軸が定まりました。
次に採用したのはモロバレルです。オーロンゲが選出しにくい相手に対しモロバレル+カイオーガと選出することで、「しおふき」を通しながらダイマックスボルトロス+カイオーガの強力な並びを作ることができます。またモロバレルはボルトロスが苦手とする「トリックルーム」構築に強く、「かふんだんご」を絡めて強固に戦っていくことができます。
最後の一匹はガオガエンを採用しました。グラードン+ザシアン+トリトドンの組み合わせ(以下グラザシ)に対して選出できるポケモンが欲しかったのと、白馬バドレックスの氷技を受ける必要があったので、防御に厚く配分したガオガエンを使いました。
こうして6匹が決まり、技や調整を弄っていきました。詳細は個別解説にて。
個別解説
技:しおふき こんげんのはどう かみなり こごえるかぜ
持ち物:とつげきチョッキ
特性:あめふらし
性格:ひかえめ
努力値:H252 B172 C4 D4 S76
実数値:207-X-132-188-161-120
B: A194『きせきのタネ』もちゴリランダーのフィールド「グラススライダー」13/16耐え
S: +1で最速ボルトロス抜き
今回のパーティの核。ダイマックスをボルトロスに譲り、多少雑に扱いながら相手の削りを担うことが多いです。そのため、オーロンゲが選出できない際に相手の「ダイジェット」に対応できる「こごえるかぜ」を採用しました。後発ダイマックスプランを決めやすくなる良い技選択だったと思います。
もちろん普通にダイマックスしても強く、このとくこうでも無振りザシアンを「ダイストリーム」で確定にできる程度はあります。「ダイアイス」の威力が低いことだけ注意(110)。
オーロンゲ
技:ソウルクラッシュ リフレクター ひかりのかべ こわいかお
持ち物:リリバのみ
特性:いたずらごころ
性格:しんちょう
努力値:H252 A4 B20 D220 S12
実数値:202-141-88-X-135-82
B: A207ソルガレオのダイスチル最高乱数以外耐え
「リフレクター」下でA244ザシアンの「きょじゅうざん」確定耐え
D: 「ひかりのかべ」下でC222『しんぴのしずく』もちカイオーガの雨「ダイストリーム」確定耐え
壁貼りポケモン。オーロンゲは壁ターンを伸ばすために『ひかりのねんど』を持っていることが多いですが、この構築はダイマックスボルトロスで攻撃的に切り返していく構築のため、壁のターンよりもオーロンゲの行動回数を増やすことを優先して『リリバのみ』を選択しました。
特に初手のボルトロス+ザシアンでオーロンゲを倒しながら一気に攻めようとする構築に対して強く、自信をもって「リフレクター」を張ることができます。
また、オーガザシアンが苦手とするディアルガやソルガレオに対しても壁を張るプランを選択できるのが非常に強力です。
相手のボルトロスに対してS操作を行いたかったので「でんじは」ではなく「こわいかお」を採用。重ね掛けができるのも「でんじは」にはない利点です。
攻撃技はオーロンゲミラーを重く見て「ソウルクラッシュ」を採用しました。
持ち物:いのちのたま
特性:まけんき
性格:ようき
努力値:H36 A196 B20 D4 S252
実数値:159-160-93-X-101-179
A: H154ダイマックスリザードンを「ダイサンダー」で確定
B: A231ザシアンの「きょじゅうざん」+A194『きせきのタネ』ゴリランダーのフィールド「グラススライダー」+珠ダメをほぼ耐え(ダイマックス時)
D: C202カイオーガの雨「ダイストリーム」+珠ダメ確定耐え
構築のエース。カイオーガやザシアンと並べた際の制圧力はトップクラスで、特性の【まけんき】と合わせて相手に容易な逆転を許しません。
カイオーガやザシアンは対策できているが横に並ぶボルトロスは対策できていない。というような構築は多く、特に裏から繰り出すダイマックスボルトロスは環境に刺さっていると感じました。
反面耐久はそれほど高くはなく、相手のザシアンの「きょじゅうざん」は壁下でも半分くらってしまうため、ダイマックスするタイミングはかなりシビアです。オーロンゲが倒された後にもすぐにはダイマックスを切らず、一旦守りながらカイオーガでさらに相手を削るなどの動きを常に選択肢に入れていました。
ザシアン
持ち物:くちたけん
特性:ふとうのつるぎ
性格:いじっぱり
努力値:H188 A156 B4 D4 S156
実数値:191-231-136-X-136-188
A:「きょじゅうざん」+「でんこうせっか」+珠ダメで H159-B81ダイマックスレジエレキを確定
S: +1でレジエレキ抜きラインより少し上
H: 残り
ダイマックスボルトロスと最も相性の良い禁止伝説。特に「ダイジェット」でSを上げる動きが凶悪で、ボルトロスが【いかく】を牽制しているため非常に受けづらいです。
ボルトロス、カイオーガともに相手のダイマックスレジエレキが厳しいため、そこを意識した調整に加え、「でんこうせっか」を採用しました。
技:かふんだんご キノコのほうし いかりのこな まもる
持ち物:きあいのタスキ
特性:さいせいりょく
性格:おだやか
努力値:H252 B4 D252
実数値:221-X-91-105-145-48
S: 最遅白馬バドレックス-1 (S個体値26)
隠れたMVP。対高速パーティは「いかりのこな」でカイオーガを守る動きが、対「トリックルーム」パーティは「キノコのほうし」と「かふんだんご」による遅延がそれぞれ強力です。
役割対象がカイオーガ、パルキア、ディアルガ、黒馬バドレックスなどの特殊伝説に偏っているので最大限特殊耐久を上げました。
持ち物は『バコウのみ』と悩みましたが、予選がbo1ということで「てだすけ」+ダイマックス技の奇襲を警戒し、『きあいのタスキ』を選択。今大会では発動しませんでしたが、強気に動けるという点で悪くはないチョイスだと思います。bo3なら『バコウのみ』で良いです。
持ち物:シュカのみ
特性:いかく
性格:わんぱく
努力値:H252 A4 B156 D84 S12
実数値:202-136-143-X-121-82
B: 『シュカのみ』込みでA222グラードンの-1「だんがいのつるぎ」+A244ザシアンの「せいなるつるぎ」確定耐え
A238白馬バドレックスの「ダイアース」確定耐え
D: あまり
補完で入ってきたポケモン。カイオーガを物理ポケモンで倒そうとする構築に強く、モロバレルと合わせて対トリックルームの要になります。モロバレルと合わせることで半永久的にサイクルを回すことができますが、その際に相手に「あくび」を打たれてはどうしようもないため「ちょうはつ」を採用。2回目の「トリックルーム」を防ぐなど詰め筋にも有用です。
選出例
基本選出①
ダイマックスボルトロスが通せそうな相手に。壁+「しおふき」または「こんげんのはどう」から攻めていきます。
基本選出②
+or
オーロンゲが選出しにくい時に。カイオーガを雑に扱い、モロバレル+ザシアンorボルトロスの並びを作るプランも強力です。
基本選出③
+or
基本的にボルトロスは初手からダイマックスはせず、「まもる」+「すてゼリフ」で相手の対応を見てから動きを決めることが多いです。
vsオーガザシアン
または
+or
基本はダイマックスボルトロスのプランを狙います。オーロンゲ+カイオーガの初手は相手のモロバレルが突破できないため、モロバレルの初手が考えられる際はボルトロスから入ります。
vsグラザシ
+or
ダイマックスボルトロス+ザシアンでの崩しを狙います。ザシアン+トリトドンで選出されることが多く、「すてゼリフ」でザシアンを弱らせながらボルトロスを通していきます。リザードンをボルトロスがけん制している&相手としてはトリトドンを選出せざるを得ないので、ガオガエン+モロバレルが意外と崩されにくいです。
vs黒バドザシアン
壁+「こんげんのはどう」または「こごえるかぜ」で相手を削り、裏のボルトロス+ザシアンで巻き返しを狙います。相手の裏にはゴリランダーやトリトドンなどのカイオーガ対策のポケモンが控えていることが多く、そこにダイマックスボルトロスを通していきます。
vs黒バドオーガ
壁+ダイマックスカイオーガで殴りあうマッチアップ。初手にレジエレキが来た場合は壁を張りながら一旦ダイサンダーをモロバレルで受け、モロバレル+カイオーガの並びを作ることを目指します。
vs白馬パルキア
基本的にお互いモロバレルが辛く、モロバレルの横を眠らせあった後どちらが強い盤面を作れるかという勝負になります。カイオーガ、モロバレルともに特殊耐久が厚いため相手は崩しに白馬バドレックスを使う必要がありますが、モロバレルの圧によりトリックルームが張りづらいため、ザシアンがいるこちらが有利です。
vsルナグラ
+or
取り巻きによって選出が難しいですが、ダイマックスレジエレキまで意識するとこの選出。ザシアンと相手のフシギバナを交換し、ダイマックスカイオーガを通していくのがメインプランになります。初手のザシアンの横は遅いポケモンでないと、グラードン引き+『いのちのたま』「ダイバーン」でゲームが終わるので注意。
vsレジエレキがダイマックスしてきそうなとき
モロバレルを盾にレジエレキと殴り合っていきます。通常であればモロバレルとザシアンの並びは初手のガオガエンが非常に苦しいため選出しづらいですが、ボルトロスが構築にいることでガオガエン+レジエレキの初手はされにくいです。
おわりに
今回の全国大会はオフラインでは5回目の参加で、3年前に全敗していたこともあり、今まで以上に気合を入れて臨みました。優勝こそ逃したものの3位でDay2+TA獲得と非常に満足しています。
今回使用したオーガザシアンは名実ともに使用率トップクラスの伝説の組み合わせですが、ボルトロス入りやモロバレル入りまでを対策できる構築は少なく、相手にとって厳しい選出を適切に選択できたことが勝因だと感じています。
最後になりますが、各構築相手のプランを考えるのを手伝ってくれたショウダイさん、ザシアンを貸してくださったぐらさん、当日たくさんの応援を送ってくださった皆さん本当にありがとうございました!
See you in London!
【INC February使用構築】ニンフィア入りバンドリキッス
はじめに
お久しぶりです。今回はINCで使用した構築の記事になります。残念ながら予選抜けラインには届きませんでしたが、かなり使い込んだ並びなので振り返りの意味を込めて書きました。
構築作成経緯
バンギラス+ドリュウズ+トゲキッス(以下バンドリキッス)の3体はランクマッチや大会でも採用率が高く*1、3体ともダイマックスする可能性があったり、バンギラスが特殊型であったりと型に幅があり、取り巻きの3体まで考えると対策するのが非常に難しい組み合わせです。また、【すなかき】ドリュウズという高速アタッカーと、「このゆびとまれ」持ちトゲキッスが基本選出に組み込めることから味方殴り+『じゃくてんほけん』などのギミック系パーティに強く、INCという連続で安定して勝つことが求められる大会にも適していると考えました。適していましたか......?(小声)
当然、かなりの数のミラーマッチも想定されるため、取り巻きを選ぶ上でしっかりと考えたいところです。ミラーの他に個別で意識しておきたいポケモンを挙げると
・エルフーン+ウオノラゴン
・ロトム(ウォッシュ)
は最低でも意識して取り巻きを考える必要があります。また、直近の海外大会で優勝したMarcoが使っていたの並びもバンドリキッスを意識して組まれており、これに勝てる構築でなければいけません。今回は上記をまとめて見ることが出来る「トリックルーム」+ニンフィアの組み合わせを採用することにしました。次項で説明しますが、ロトム入りのミラーでも活躍します。
「トリックルーム」要員にはサマヨールを採用しました。他のポケモンと比べると耐久が圧倒的で、後発からでも「トリックルーム」が決められる点が大きいです。
ここまでで5体が決まり、残りの1体には色々試しましたが、特殊ドラパルトを採用しました。6体目はアーマーガアなどのニンフィアが通らない物理受けポケモンに対して打点を持つ必要があり、ロトムにするかドラパルトにするかで悩みましたが、素の素早さがウインディより早いポケモンが構築に欲しかったのと、「トリックルーム」絡みのアイアント構築に対してまだ不安があったのでドラパルトを採用しました。
バンドリキッスミラーについて
バンドリキッスミラーの選出を決める上で重要になってくるポイントは
①「トリックルーム」を使えるポケモンがいるか
②ロトムがいるか
③ドリュウズの型がミラーに強いものであるか
の三つだと自分は考えました。
①: 「トリックルーム」は低速なバンギラスを最も強く扱えるようにする技であり、決まればバンギラスだけでパーティが壊滅することもあるため、相手の選出がかなり制限されます。
②: ロトムの有無は、要するに『リリバのみ』持ちトゲキッスを一撃で倒す手段があるかという事であり、初手のトゲキッスに対して強く出ることができます。
③: ミラーマッチでドリュウズに対して最大打点が出せるのは基本ドリュウズなので、例えば『きあいのタスキ』を持ったドリュウズなどは相手のドリュウズに対してダイマックスせずとも安定してダメージを稼げるのでミラーに強いと言えます。
上記のポイントを踏まえた上で、バンドリキッスを「トリックルーム」とロトムの有無で以下の4つに分け、各タイプに対して選出を考えることにしました。
・タイプA(トリル無ロトム無)
+or
参考(Kelvin Ngim、Eric Rios)
・タイプB(トリル有ロトム無)
+oror
参考(SNOW、ひろきんぐ*2 )
・タイプC(トリル無ロトム有)
+oror
参考(エモンガ大統領*3、YT、James Kastaros、Paul Chua*4 )
・タイプD(トリル有ロトム有)
+or
参考(わいぽん、じーん)
*敬称略 *脚注無しはオセアニア大会のresultより
ロトムのいないタイプA、タイプBの構築は、一部例外はあるものの地面技を受けられるポケモンがトゲキッスしかいないため、ドリュウズをいかに通せるかが勝負の鍵になります。先発のドラパルトの「ダイホロウ」で相手の防御を下げつつトゲキッスを突破した後、『きあいのタスキ』ドリュウズの「じしん」で一掃するプランを狙います。ロトムがいない分トゲキッスが動きやすいマッチアップです。
先発:後発:@1
ロトムのいるタイプC、タイプDの構築に対しては初手にロトムが出てくる可能性が高いことを踏まえてトゲキッスは出さず、「トリックルーム」からニンフィアを通すプランを狙います。先発にはロトム+トゲキッスに強く出られるバンギラス+ドリュウズを出し、バンギラスのダイマックスから打ち合っていきます。
先発:後発:
INC前は大まかに上二つのプランを想定して練習していました。 もちろん相手の構築に応じて違う選出をすることもありましたが、予め考えていた分選出に悩むことは少なかったです。
個別解説
持ち物:じゃくてんほけん
特性:すなおこし
性格:いじっぱり
努力値:H252 A172 B52 D12 S20
実数値:207-193-137-X-122-84
B: A205ドリュウズの『いのちのたま』「アイアンヘッド」最高乱数以外耐え(174~211)
A204バンギラスの『いのちのたま』「ばかぢから」をダイマックス時最高乱数以外耐え(354~416)
D: C161リザードンの【サンパワー】「きあいだま」をダイマックス時最高乱数以外耐え(356~420)
S: あまり振っていないバンギラス意識
数値の塊。今回の構築は「トリックルーム」プランを重く見ているので、ダイマックスすることが多いです。よくドリュウズの「じしん」に巻き込まれる。
ダイマックス率50%
持ち物:きあいのタスキ
特性:すなかき
性格:ようき
努力値:H4 A252 S252
実数値:186-187-80-X-85-154
高速アタッカー。ダイマックスせずに「じしん」を打つことが多いですが、押し切れそうな時はダイマックスして戦います。「トリックルーム」最終ターンに「まもる」を使いたいことが多かったのでこの技構成。
ダイマックス率20%
持ち物:リリバのみ
特性:きょううん
性格:ずぶとい
努力値:H244 B252 D12
実数値:191-X-161-140-137-100
「このゆびとまれ」でドラパルトやドリュウズ、バンギラスをサポートする役割がメインですが、「あくび」と「まもる」のおかげで初手の出し負けがほとんどないのが非常に強いです。このルールは相手の初手のダイマックスに対して押し負けないような初手を出す必要があるので、この技構成のトゲキッス+『きあいのタスキ』ドリュウズorダイマックスポケモンという初手は非常に安定感がありました。
ダイマックス率0%
ドラパルト
持ち物:いのちのたま
特性:クリアボディ
性格:ひかえめ
努力値:H220 C156 S132
実数値:191-X-95-154-95-179
S: 最速110族+1
C: 「ダイホロウ」+A187ドリュウズの「いわなだれ」で相手のトゲキッスが大体倒れる程度
H: 残り
最初は相手のドラパルトの『いのちのたま』「ダイホロウ」耐えの調整(H252B28振り)を使っていたのですが、この構築では相手のアイアントの上を取る必要があるためやむなく耐久を削って素早さに回しました。特殊型のドラパルトは「あくび」を打たれた後に「ダイサンダー」を使うことで眠らないようにできるため、相手のトゲキッスを無視して横のポケモンに「ダイホロウ」を打っていけるのが強みです。
ダイマックス率30%
持ち物:しんかのきせき
特性:おみとおし
性格:なまいき
努力値:H252 B60 D196
実数値:147-90-158-X-192-27(s個体値0)
D: A131ウインディの「じならし」+C165ジュラルドンの+2「ダイアーク」確定耐え(122~146)
特殊方面に厚く耐久を回した「トリックルーム」要因。ロトムの+1『いのちのたま』「ダイアーク」も余裕を持って耐えることができて強いです。配分くれたじーんさんに感謝。安定した削りの「ナイトヘッド」と『じゃくてんほけん』起動用の「じならし」は確定として、最後の枠は「サイドチェンジ」を採用しました。優先度のある技として「てだすけ」と選択でしたが、サマヨール+ドラパルトの様な出し方をする時は大抵ドラパルトにダイマックスは切らずに「トリックルーム」をしていたので、バンギラスと並べたときにより強いこちらにしました。
ダイマックス率0%
技:ハイパーボイス はかいこうせん マジカルフレイム でんこうせっか
持ち物:こだわりメガネ
特性:フェアリースキン
性格:れいせい
努力値:H252 B4 C252
実数値:202-85-86-178-150-58(s個体値0)
「ハイパーボイス」を打つ機械。先発では基本ださず、他のポケモンである程度相手を削ってから〆に使うことが多いです。H振りトゲキッスに対して半分程度のダメージを出すために持ち物は『こだわりメガネ』。「でんこうせっか」は『きあいのタスキ』ドリュウズに隙を見せないために入れました。
ダイマックス率0%
選出例
・基本選出①
「トリックルーム」+バンギラスが通せそうな相手に。ダイマックスはバンギラスに切ることが多いです。
・基本選出②
ウインディやロトムなど、ドラパルトで圧力を掛けたい中速ポケモンが多い相手に。
or
「トリックルーム」での切り返しを狙います。試合の序盤~中盤はエルフーンを倒したり相手のアタッカーをニンフィアの「ハイパーボイス」圏内に入れることを意識します。
・対ミラー
@1 or
バンドリキッスミラーについてを参照。
・その他バンギラスが出しにくそうな相手
先発でどちらかにダイマックスを切りつつニンフィアでの〆を狙う選出。
反省点
・「トリックルーム」プランをサマヨールの耐久に頼りすぎていた
この構築ではサマヨール+トゲキッスの様な初手は投げず、試合展開の中でスイッチ気味に「トリックルーム」を狙います。そのため、『こだわりハチマキ』持ちウオノラゴンなどの高火力技の集中でそのままサマヨールが倒されてしまうことが多くありました。最後の一匹がニンフィアのことが多いため、サマヨールが「トリックルーム」を貼れなかった時点でほぼ負けが確定してしまうのも良くありませんでした。
バンドリキッスミラーにおいて、相手も同じ様にバンギラス+ドリュウズで入ってきた場合、お互いのバンギラスの素早さ関係で有利不利が大きく変わります。一応バンギラス「まもる」+ドリュウズ「じしん」から入ることを決めてはいましたが、やはり相手のバンギラスが早かった場合そのままこちらのバンギラスを落とされて負けてしまう試合もいくつかありました。これは完全に考察不足だったと思います。
おわりに
発売日からINCまで、ランクマッチではそこそこ勝てていただけに悔しく、似た様な並びで抜けている人もいるので、自分の実力不足を痛感します。次のシリーズ3はガオガエンやキョダイラプラスなど、今までとは全く違う環境になると思いますが、しっかり研究して次こそ抜けたいと思います。ここまで読んでいただきありがとうございました。
参考記事URL
*1:
https://liberty-note.com/2020/02/23/usage-rate-swsh13/?amp=0&__twitter_impression=false
https://victoryroadvgc.com/2020/02/23/results-melbourne-2020/
*2:
https://liberty-note.com/2020/02/08/swsh-double-season2-21st/
*3:
https://darkofrating.hateblo.jp/entry/2020/02/02/010852
*4:
https://liberty-note.com/2020/02/07/swsh-double-season2-17th/
ダブルバトルを始めるなら今! ガラルから始めるダブルバトル
はじめに
今回の記事はダブルバトル面白そうだしやってみたい!けど何をすればいいのかよくわからない......という方向けの解説兼布教記事となっています。ポケモンや技自体の解説は少なめで、ダブルバトルの仕様や初めに考えるべきことについて重点的に書いています。
ガラル地方での新しいダブルバトル(*以下ガラルダブル)の楽しさを少しでも伝えられれば幸いです。
ダブルバトルのイメージと実際
いきなりですが、【ダブルバトル】と聞いたときにどんなイメージが浮かびますか?
世界大会の対戦動画を見た方もいるかもしれませんが、シングルバトルをメインにするプレイヤーに聞くと、以下のように答える人が多いです。
-「まもる」をうまく使って立ち回るゲーム
- 2体同時に技を選ぶのでシングルよりも選択肢が多くて難しい
- 「てだすけ」「このゆびとまれ」などダブルバトルならではの技がある
これらのイメージ、特に「まもる」に関する読み合いの難しさについてはどうしても説明が複雑になってしまい、これがダブルバトルの敷居が高いと言われる原因な気がします。もちろんそこが奥が深く面白いところでもあったのですが、新規参入が難しいという点は事実でした。
しかし、新要素[ダイマックス]によってガラルダブルは今までのダブルバトルとは全く違うゲームと言えるほどに変化しました。具体的に言うと「まもる」が以前ほど強い行動ではなくなりました。(*詳しくは次項のダブルバトルの仕様で解説)
もちろん、「まもる」を全く使わなくても勝てる!とはならないのですが、いままでよりも「まもる」によって不利な状況をひっくり返すことが難しくなっています。
ざっくり言うと、やりたいことやったもん勝ちな状況です。「おいかぜ 」や「トリックルーム」などの素早さ操作を通してしまえば、そのまま強力なダイマックスポケモンで押し切ってしまえる試合も少なくありません。
そのようないわゆる「相手より先に攻撃して勝ち!」のようなワンパターンな戦法では勝ちきれない試合もいずれ出てくるでしょうが、最初は普通に通用します。ダブルバトルに限らず新しいゲームを始める上で大切なことは、まず一度実際に触れてみることであり、その上でどうすればより勝てるのかを考えてもらえればと思います。
少し長くなりましたが、
ガラルダブルは今までのダブルバトルとは全く違うからみんな初心者だし試合運びもわかりやすくなってるので始め時は今!
って伝えたかっただけです。この一文だけで良い。
ダイマックスの仕様・強い行動
とはいえ流石に知識0では勝てないのでダブルバトル特有の仕様の説明をするのですが、まず新要素[ダイマックス]について触れておきます。
ダブルバトルで意識しておくべき事は
-ダイマックス技の追加効果が味方全体、相手全体に付与される
-ダイマックス技は通常の「まもる」を貫通してダメージを与え(*本来の1/4)、守られても追加効果は発動する
と言う事です。これが非常に重要で、相手の行動より先にダイマックス技を使うことができれば、味方の能力を上げる事で攻撃と同時に味方のサポートも出来るということです。しかも最大3回。
このため相手のダイマックスポケモンに対して後手に回る展開になると、3ターンの間に相手のポケモンの能力がどんどん上がっていってしまい、手がつけられなくなってしまう試合も少なくありません。これが「まもる」が強い行動でなくなった理由です。
再喝になりますが、このことを踏まえた上で目指すべき試合展開は
素早さ操作から有利状況でダイマックス技を連打して有利状況を固定、そのまま勝利
になります。始めのうちはこの動きを狙って行きましょう。
ダブルバトルで強い動き
ダブルバトルで強い動きと言われるものは主に2つあります。1つは全体技。もう1つは素早さ操作です。順に解説します。
全体技
今更ですが、ダブルバトルはお互いのプレイヤーが4体ずつポケモンを選択し、そのうち2体を先発に、残りの2体を後発として戦うバトルです。2体のポケモンはそれぞれ相手のどちらのポケモンを攻撃することもでき、この段階で「まもる」などの駆け引きが生まれるのですが、今回は本筋ではないので割愛します。
全体技とは相手2体、もしくは味方を含めた3体全てに攻撃できる技のことです。前者は「ふんか」や「いわなだれ 」、後者は「じしん」などがよく使われる技となります。
全体技のデメリットとして1体に与えるダメージは元の威力の3/4に抑えられてしまいますが、相手2体ともに当たりかつ追加効果が2体ともに対して発動するので元の威力以上の効果が期待できる、非常に強力な行動です。また、片方のポケモンに「まもる」を使われた場合でも、もう片方のポケモンに対してダメージを与えられるため、安定してダメージを稼ぐことができます。
よく使われる全体技と使用ポケモンについて、以下に軽くまとめます。
ー相手2体に攻撃する全体技
「ふんか」「しおふき」
「ねっぷう」
「いわなだれ」
「バークアウト」
「ハイパーボイス」
「マジカルシャイン」
「ふぶき」
専用技「スケイルノイズ」「オーバードライブ」「ドラゴンアロー」
※厳密には「ドラゴンアロー」は全体技ではないです
ー味方を含めた3体全てに攻撃する全体技
「じしん」
「なみのり」
この強力な全体技をできる限り通すために重要になってくるのが、以下の素早さ操作になります。
素早さ操作
素早さ操作の重要性については前項でも述べましたが、ダイマックス技を抜きにしてもダブルバトルで素早さ操作が強いと言われるのは、単純に2体いる分受ける効果が大きいからです。
例えばシングルバトルで「トリックルーム」を使ったとしても、「トリックルーム」を使うターン、アタッカーに交換するターンを考えると実際に攻めに転じるターンは3ターンしか残りません。
ダブルバトルでは2体盤面にいるため、片方が「トリックルーム」を使った次のターンに即座に横のアタッカーが攻撃を始めることができます。前述したようにダイマックスを絡めれば、4ターンもの間2体で猛攻を仕掛けることができます。
よく使われる素早さ操作と使用ポケモンについて、以下に軽くまとめます。
「おいかぜ 」
4ターンの間パーティ全員の素早さが2倍になる
「トリックルーム」
5ターンの間素早さの遅いポケモンから行動できるようになる
「電磁波」「ほっぺすりすり」
相手をまひ状態にする(素早さ半減)
「こごえるかぜ」「エレキネット」
相手2体の素早さを1段階下げる
[天候時発動特性]
特定の天候の時素早さが2倍になる
「ダイジェット」
追加効果により味方全体の素早さ1段階上昇
「ダイアタック」
追加効果により相手全体の素早さ1段階下降
※素早さ操作の仕様について
ここで触れる内容は少し複雑な内容ですが、ガラルダブルで遊ぶためには避けては通れない仕様でもあります。もし一見してどういうこと???と思った場合は一旦無視して次項のレンタルパーティで実際に遊んでみてください。対戦をして、もう少し詳しく知りたいなーと思ったときに、この項を利用してもらえれば十分です。
先に要点をまとめると、ガラルダブルでは
原則素早さが高いポケモンから先に行動する。ただし、技・特性によって未行動のポケモンの素早さが変化した場合、その変化を踏まえた上で行動順が再決定される。
と言う仕様になっています。
例を出して話すと、1ターン目に以下の状況になったとします。
相手:(素早さ81)(素早さ154*2=308) *【すなかき】発動中
自分:(素早さ184)(素早さ161)
素早さだけでいうとドリュウズ>エルフーン>ウインディ>バンギラスの順に行動します。ここでエルフーンが「おいかぜ 」を使うと、【いたずらごころ】によりエルフーンが一番最初に行動することになります。
相手:(素早さ81)(素早さ154*2=308) *【すなかき】発動中
自分:(素早さ184*2=368)(素早さ161*2=322) *「おいかぜ 」発動中
「おいかぜ 」を使った直後の素早さは上図のようになっています。先ほどまでドリュウズ>ウインディだった素早さが、逆にウインディ>ドリュウズになっています。エルフーンはすでに行動済みのため、このターンの行動順はエルフーン>ウインディ>ドリュウズ>バンギラスとなります。ウインディの技によってはドリュウズを行動させずに倒すことができますね。
もう1つ例を挙げて見ましょう。1ターン目に以下の状況になったとします。
相手:(素早さ213)(素早さ151)
自分:(素早さ122)(素早さ165)
行動順はドラパルト>サザンドラ>ヒートロトム>ルンパッパの順になりそうですね。ここでサザンドラを交換して【あめふらし】ぺリッパーを出してみるとどうなるでしょう。
相手:(素早さ213)(素早さ151)
自分:(素早さ122*2=244)(素早さ128) *【すいすい】発動中
ルンパッパの【すいすい】が発動し、行動順がルンパッパ>ドラパルト>ヒートロトムの順に変化しました。通常の交換以外に、「ボルトチェンジ」などで交換が行われた時も同様に行動順が変化します。
このようにガラルダブルでは横のポケモンが技を使うだけでなく、交換することでも素早さ操作を行うことができます。相手ポケモンが急に素早くなって奇襲を仕掛けてきたり、最初は戸惑うかもしれませんが、それもダブルの醍醐味の一つ。少しずつ学んで楽しんでいってもらえれば幸いです。
サンプルレンタルパーティ
前項のダブルバトルでの強い動きを見た上で、以下のサンプルパーティを見てください。【すなかき】「おいかぜ 」「エレキネット」などの素早さ操作が豊富なパーティであることがわかると思います。
是非実際に使って対戦してみてください。この構築は自分が実際にランクマッチで瞬間1位をとったパーティを改良したものであり、強さは保証します。
サンプルパーティの戦い方
このパーティには主に三つの勝ち筋があります。一つ目はドリュウズの【すなかき】で初手から先手をとりダイマックス技で押し切るパターン。二つ目はドリュウズを強く意識した相手に対してウォーグルの「おいかぜ 」や「ダイジェット」で素早さ操作を行い攻めるパターン。三つ目はダイマックス技の追加効果や「おにび」でナットレイをサポートして要塞化するパターンになります。
そのため、基本的にはダイマックスはドリュウズかウォーグルに使うと良いでしょう。基本選出は以下のようになります。
①先発:後発:@1
②先発:後発:@1
③先発:後発:
悩んだら上の2つのどちらかで大丈夫です。ダイマックスのタイミングがわからない時は、 1ターン目からウォーグルかドリュウズをダイマックスして構いません。気軽に色々試してみましょう。
おわりに
今回は割愛しましたが、ダブルバトルでは相手二体に効果のある特性や、あえて味方を攻撃することで『じゃくてんほけん』や【せいぎのこころ】を発動させるコンボなど、まだまだ面白い要素が盛り沢山です。サンプルパーティに慣れてきたら、ぜひ自分でパーティを育ててみて、より深くダブルバトルを楽しんでもらえればと思います。
ダブルバトルの魅力の一つとして、毎年繰り広げられる世界大会があります。各国を代表するポケモントレーナー達と自慢のパーティ、そしてプレイングを競い合う最高のお祭りです。好きなゲームを突き詰めた先に大きな大会があるというのは、とても素晴らしいことなので、ぜひ目指してみて欲しいと思います。
ここまで読んでくださりありがとうございました。まだまだガラルダブルは始まったばかり。一緒に楽しんでいきましょう!
※画像は公式サイトより引用
ポケモンWCSとは|「ポケモンワールドチャンピオンシップス2017」公式サイト
【PJCS2019全国大会使用構築】ルナレックツンデ&反省点
お久しぶりです。SNOWです。先日幕張で開かれた全国大会に参加してきました。全国大会出場は今年で4回目なのですが、過去の全国大会ではあまり良い結果を残せたことがなく、今年こそはTAをとってやるぞ!!と気合を入れて望みました。
自信をもって臨んだ結果は0-7。振るわなかったどころか過去最低の戦績で、本当に悔しくてやりきれないのですが、このままこの負けをなかったことにしたのでは永遠に成長できないと思ったので、こうして記事にして残すことにしました。
結果のない記事ですが、読んでもらえるとうれしいです。
【pokepaste】
https://pokepast.es/c47aa5551b820adb
【構築作成経緯】
幸運にもサンルールの時点で全国大会の権利を手に入れられた自分は、オンラインで行われるPJCS2019予選で構築の試運転をすることを決めていました。
PJCS2019予選前にある程度予想していた環境としては、レックウザ+ゼルネアス(以下レックゼルネ)の組み合わせが最も多く、次点でグラードン+ゼルネアスやグラードン+ネクロズマ構築、後はレックウザ+カイオーガ(以下オーガレック)、レックウザ+ネクロズマ構築その他もろもろであるだろうと考えていました。実際には思ったよりもオーガレックが多かったですね……
そこで、PJCS2019予選では以下の二つの構築を持ちこみました。
ちょこちょこお試し要素を入れていますが、スタンダード気味なオーガレックを片方は使用しました。グラ―ドン構築には基本有利をとっているのですが、オーガレックミラーの不安定さやテテフルナアーラ、ゲンガー系統など厳しい相手も多く、全国大会に持っていくにはリスクが高いと判断しました。
一位に載せて †オーガレックの申し子† (このネタわかる人何人いるんかな……)ってどや顔したかったんですが、1840から見事に溶かしました。最終レート1800。
もう片方が今回全国大会で使った構築の元となったものです。
ルナアーラ+レックウザという少し珍しい伝説の組み合わせですが、この構築の最初のコンセプトはツンデツンデを基本選出に組み込むことです。
対レックゼルネを考えたときに、ツンデツンデを通すことは非常に強力な勝ち筋の一つですが、普通に構築を組んでいると、ツンデツンデとトリルサポート役のガオガエンを選出しようとしたときに、残り2枠で禁止伝説を絡めてパワーのある選出をするのが難しくなりがちです。また、ツンデツンデは自ら「トリックルーム」を貼ることができるポケモンですが、自分で始動要因となってしまうと、「トリックルーム」を打つターンに相手にガオガエンを投げられるだけでスムーズに攻撃にうつることができなくなるという欠点がありました。
そこで、基本選出に真っ先に入ってくる禁止伝説に「トリックルーム」を覚えさせておけば、スムーズにツンデツンデで攻撃していけると考え、ルナアーラを採用しました。ルナアーラは初手性能が非常に高く、相手に応じて「トリックルーム」を打つか通りのいいZワザを打つかを選べる強力なポケモンです。
ルナアーラのZワザを受けられるポケモンは多くはありませんが、ほぼすべてのパーティーに入っているといってもいいガオガエンは天敵ともいえる存在です。これがルナアーラの使用率がそこまで高くない主な理由でしょう。しかし、逆に言えば受けられるのは基本的にガオガエンのみであり、Zワザを受けるためには【いかく】が効かないルナアーラ相手にガオガエンを投げざるを得ません。そこで繰り出してきたガオガエンに対し、こちらのガオガエンの「とんぼがえり」から一撃で相手を壊滅させられるように、『こだわりハチマキ』を持たせたレックウザを採用しました。
『こだわりハチマキ』を持ったメガレックウザは一撃によるリターンに優れたポケモンであり、有効な対処法としてはガオガエンを後投げしつつもう一匹で倒すなどがあるのですが、ルナアーラのZワザを受けるためにガオガエンを受けだしてしまうと、今度はメガレックウザが受からないという苦しい状況になります。そうしてルナアーラかメガレックウザを通して相手ポケモンを消耗させた後に「トリックルーム」からツンデツンデで〆る。そんな構築にまとまりました。「しんそく」によって「トリックルーム」下でもメガレックウザが動ける点や、ツンデツンデ自体もガオガエンに強い点でも相性のいい組み合わせです。
このコンセプトが通じるかどうかとPJCS予選に挑んだところ、最高1848まで到達し、かなり手ごたえを感じたのでこの構築を改良して全国大会に臨むことにしました。
残りの2匹のポケモンとしてはルナアーラミラーに対して及びツンデツンデが出しにくいカイオーガ構築に対して出していけるモロバレルをまず採用し、最後の一匹はどうしてもルナアーラでは厳しいゲンガー+イベルタル+カイオーガ構築を見ることができ、ジャラランガの牽制にも有効な札となるミミッキュを採用しました。ミミッキュはオーガレックに対して刺さることも多く、bo3を考えたときに選出の幅が広がります。イベルタル構築相手には基本的にルナアーラではなくミミッキュを連れて行きます。
メインロムのTNはSNOW、サブロムのTNはくろゆきでした。対戦して下さった皆さんありがとうございました。以下個別解説です。
【個別解説】
持ち物:ルナアーラZ
特性:ファントムガード
性格:控え目
努力値:H124 B76 C252 D4 S52
実数値:228-X-119-207-128-124
B: A255『こだわりハチマキ』メガレックウザの「かみくだく」最高乱数以外耐え
A169までのランク-1ガオガエンの「ハイパーダーククラッシャー」確定耐え
S: 「こごえるかぜ」後に最速115族抜き調整のポケモン+1
今回のパーティーの核。「トリックルーム」始動要因および相手の削りを担います。
初手出し負けをしにくいポケモンであり、相手の初手を見てから柔軟に技を選択できます。ルナアーラが居座りながら横のガオガエンをまわすために「まもる」は確定。「ワイドガード」があることによって、相手の場にグラードンやカイオーガがいる場合でも横をガオガエンに交代する選択肢が生まれます。そこから「ねこだまし」+「トリックルーム」などで再展開する動きを取り入れたかったのでこの技構成になりました。
素早さについてですが、カイオーガ構築に対しては序盤は「トリックルーム」を使わずに立ち回ることも多いので、上からZワザを打てるようにある程度の素早さを確保しました。これより速いカイオーガ相手は、性格ずぶといでない限り『こだわりハチマキ』「ガリョウテンセイ」をほぼ耐えないため、一つの指標とすることができます。
持ち物:こだわりハチマキ
特性:エアロック→デルタストリーム
性格:いじっぱり
努力値:H4 A252 S252
実数値:181-222(255)-110(120)-X-110(120)-147(167)
メガガルーラの耐久と素早さを持ち、+2ゼルネアスの「ムーンフォース」相当の威力の「ガリョウテンセイ」をいきなり連打してくるすごいポケモン。
当然各プレイヤーは対策をしっかりしていますが、構築作成経緯で述べたとおり、この構築相手にはガオガエンを裏に温存しておくプレイングがとりづらく、見た目よりも受けづらいです。
メガレックウザが倒れてもいいくらいの気持ちで「ガリョウテンセイ」+「トリックルーム」を選択すると、相手を大きく削りつつスムーズにツンデツンデ展開に移行しやすいです。雑に扱える大駒は強い。
相手の最速ルナアーラ、ゲンシグラ―ドンは早急に処理できるにこしたことはないので、それぞれを強くけん制できる「かみくだく」と「たきのぼり」をサブウエポンとして採用しました。
持ち物:ぼうじんゴーグル
特性:ビーストブースト
性格::ゆうかん
努力値:H244 A68 D196
実数値:167-176-231-X-146-16
A: 11nかつA255『こだわりハチマキ』メガレックウザの「ガリョウテンセイ」耐え調整のゼルネアスをほぼ一撃
D: C189ルナアーラの「ムーライトブラスター」高乱数耐え(81.2%)
最低限の火力を残して残りを耐久に割いたツンデツンデ。持ち物候補は『いのちのたま』『シュカのみ』『しろいハーブ』などいろいろありましたが、最終的にはレックゼルネに対してモロバレルを選出されても基本のプランを貫ける『ぼうじんゴーグル』を持たせました。他の持ち物に比べると発動頻度は劣りますが、相手のラスト一匹が見えていない状態でも「トリックルーム」を選択できる権利を買っていると考えればそれほど悪くない選択だったと思います。
ゼルネアスへの攻撃は【いかく】をいれられると耐えられてしまいますが、メガレックウザの「しんそく」圏内には入るのでトリルターンをしのがれた後も行動させずに倒すことができます。
構築面での心残りがあるとすればこのツンデツンデの型でしょうか。せっかくルナアーラが「トリックルーム」を起動してくれるのですから、決勝のたくろーさんのように思い切って「まもる」を切って「みがわり」と『いのちのたま』を持ったさみしがり型のほうが、相手へ与える負担が多くて良かったのかもしれません。
技:ねこだまし フレアドライブ DDラリアット とんぼがえり
持ち物:とつげきチョッキ
特性:いかく
性格::なまいき
努力値:H252 B4 D252
実数値:202-135-111-X-156-58
D:できるだけかたく
レックウザがこだわりアイテムを持っている都合上、ポケモンの数を維持することが大切になってくるため、最も一撃で落とされにくい『とつげきチョッキ』を持たせました。相手より遅く「とんぼがえり」を打ちたいので最遅。相手の『こだわりハチマキ』メガレックウザの「ガリョウテンセイ」を耐えられるように性格をのんきにする選択肢もありましたが、対ゼルネアスを重く見て特殊よりの耐久振りとなりました。
相手のポケモンを少し削ることでメガレックウザの射程圏内に入れる動きを取り入れられるので、「バークアウト」ではなく「DDラリアット」を採用しました。
技:くさむすび キノコのほうし いかりのこな まもる
持ち物:ウタンのみ
特性:さいせいりょく
性格::なまいき
努力値:H236 B36 D236
実数値:219-X-95-105-143-31
対ルナアーラを最も重く見ているため特殊メインの耐久振りに『ウタンのみ』を持たせた型を採用。同じ役割の持ち物として『きあいのタスキ』を持たせるかはかなり悩んだのですが、「とんぼがえり」と合わせて落とされるとかなり厳しいことを踏まえ、ある程度体力が残る半減実にしました。
対カイオーガへの選出も考えているため攻撃技は「くさむすび」。「まもる」は個人的にはウルトラルールでは必須だと考えていて、これがあることで、対戦の中で好きなポケモンとモロバレルを並べやすくなります。
技:じゃれつく かげうち つるぎのまい まもる
持ち物:ミミッキュZ
特性:ばけのかわ
性格::いじっぱり
努力値:H4 A252 S252
実数値:131-156-100-X-125-148
【ばけのかわ】があることからミミッキュは基本ガオガエンで見たいポケモンだと思いますが、+1「ぽかぼかフレンドタイム」はH振りガオガエンを確定で倒せるため実は受け出しを許しません。ガオガエンをスムーズに倒せればメガレックウザはかなり通しやすくなります。特に対オーガレックではルナアーラとならべることで相手のガオガエンを誘って倒すプランがかなり強力です。
耐久に関しては素早さを削ることで-1メガレックウザの「ガリョウテンセイ」耐えやイベルタルの貫通悪Z+あくのはどう耐え等などを実現することができますが、海外のVGCプレイヤーとフレンド対戦した際にミミッキュを使っているプレイヤーがすでにおり、ミミッキュミラーも発生する可能性があると考え、素早さを落とすことはしませんでした。
【選出例】
〇対グラードン+ゼルネアス構築
相手のグラードンを倒してツンデツンデを通すパターンと、相手のゼルネアスを倒してメガレックウザを通すパターンのどちらかを狙っていきます。ガオガエンをツンデツンデに下げながらルナアーラで「トリックルーム」を貼る動きが読まれづらく、強力です。
〇対ゼルネアス+レックウザ構築
対グラゼルネよりもツンデツンデを強く通していける有利なタイプの構築です。『シュカのみ』を持っていないため、メガレックウザの地面技には気を付けましょう。
後発:メガレックウザ+モロバレルorミミッキュorガオガエン
オーガレックはフェアリー耐性をクロバット、ドータクンなどの対ゼルネアスポケモンに任せているため実はかなりミミッキュがつらい構築です。最も良く選出される初手はカプ・レヒレ+カイオーガですが、初手から「ワイドガード」と「つるぎのまい」を押すと良くなりやすいです。
〇対カイオーガ+ゼルネアス構築
後発:メガレックウザ+モロバレルorミミッキュorガオガエン
あまり数は多くない組み合わせですが、対カイオーガはゼルネアス対策のツンデツンデを連れていけないためモロバレルやミミッキュに活躍してもらうことになります。対カイオーガ構築は詰め以外では「トリックルーム」は使わず、シンプルに攻めていきます。
ミミッキュを全力でサポートする対戦になります。メガゲンガー構築に対しては初手にモロバレルをだして、1ターン目から即ガオガエンに引くまたはその逆の動きがメガゲンガー側からすると辛いです。ここテストに出ます。
少し厳しいマッチアップです。うまくミミッキュを通していければいいのですが、ルナアーラを選出しないと相手のグラードンを倒す手段に欠けがちなのでうまいことミミッキュ+メガレックウザの並びを作ります。
〇対イベルタル+ゼルネアス構築
または
ミミッキュをみて後発からイベルタルを出してくるプレイヤーと、先発からイベルタルを出してくるプレイヤーがいます。一戦目は下の選出のほうが通しやすいかもしれません。ツンデツンデをうまく通せればかなり有利です。
ルナアーラが超強いマッチアップ。「ワイドガード」のおかげで「じゅうりょく」+「だんがいのつるぎ」のケアもできるのでルナアーラを大事にしましょう。
相手のルナアーラの型によって相性はかなりかわります。耐久振りでかつこちらのルナアーラより速い型相手は相当厳しいマッチになりますが、うまくメガレックウザと相手の禁止伝説を1:1交換したいところです。
〇対ルナアーラ+ゼルネアス構築
大体相手のルナアーラが最速なので「トリックルーム」が張れれば有利になりやすいです。メガレックウザを切り気味に動かすのがおすすめです。
【反省点】
当日の対戦内容についてあそこで○○しておけばとか●●が当たっていればなどは書いてもあまり意味がないと思うので書きませんが、構築選択も含めて全体でよくなかったのは、オンライン予選での手ごたえを過信しすぎたことだと思います。
思い返せばウルトラルールのオンライン予選はルールがレートに実装されてからわずか三週間ほどで始まった予選であり、全国大会自体はオンライン予選が終わってからさらに一カ月後でした。もちろん自分もオンライン予選から全国大会に向けてさらにパーティーに改良を加えましたが、予選を抜けて全国に出る人の強さも踏まえると、オンライン予選で通っていたコンセプトが全国大会で通じなくなる可能性は、もっと考慮するべきでした。
今回選択した構築は、各伝説の組み合わせ毎にプランをしっかり決めてはいたものの、レックウザがこだわりアイテムを持っていることもあって、事前に立てていたプランが通らなかった時の対応力に難があったと今では感じます。実際予期せぬポケモンの組み合わせ相手に攻めあぐねたり選出がゆがんで負けた試合は何試合かありました。
そういう点で、この構築は不正解だったのだと思います。(もちろん、それ以前に自分のプレイングが浅かった部分もあるでしょうが)
【来年に向けて】
ボロクソに負けはしましたがこのまま引き下がる気は全くなく、来年こそは必ず……という気持ちで溢れています。
来年のガラルダブルはダイマックスという新要素が増え、また皆経験値0からのスタートになると思います。いい機会なので来年は今一度ダブルバトルの要素を整理して、まとめなおしてから考察していきます。
【最後に】
ここまで読んでいただきありがとうございました。この記事が世界大会に出場するプレイヤーにとって少しでも役に立ったなら幸いです。
この記事を来年見返したとき、去年はまだまだだったなと笑えるように強くなりたいと思います。ガラル地方でまたお会いしましょう!
【INC November最終1828】純正トルネオーガゼルネ
2018の記事を書かなさすぎたせいで更新が約一年ぶりになってしまいました……
VGC2019サンシリーズのルールで開かれた、INC Novemberの使用構築の解説記事になります。
【構築選択経緯】
グラードンやカイオーガなどの強力な伝説ポケモン、いわゆる禁止伝説を2体採用できるこのルールでは、主に使用される禁止伝説の組み合わせはそう多くはありません。しかし、取り巻きに応じて素早さ操作の種類や禁止伝説に対するメタなどは多岐にわたるため、特定の禁止伝説の組み合わせだけを対策したパーティーでは安定した勝率を確保するのが難しいと考えました。
そこで、禁止伝説の中でもわかりやすく強力な勝ち筋を生み出すカイオーガとゼルネアスを禁止伝説枠として選択しました。この2匹の組み合わせはトップメタとして特に対策される可能性が高い組み合わせですが、こちらの取り巻き次第ではその対策を踏み越えていけるだけのパワーがあります。
カイオーガとゼルネアスを組み合わせた構築としては、トルネロス、ガオガエン、モロバレル、カミツルギを一般枠として選択したいわゆるトルネオーガゼルネが、海外の大会でもすでに結果を残していました。この6匹の組み合わせはシンプルでいて、bo3ルールである海外でも勝ち抜けるほどの対応力があります。
この有名な6匹の組み合わせをベースとして微調整していこうと思ったのですが、6匹それぞれに役割があり、選出さえしっかりすればこのままでも戦っていけると感じたので、技と持ち物だけ調整して大会に臨みました。
結局、このルールはいかに選出と立ち回りをあらかじめ考えておけるかというゲームだと感じたのでそこらへんの考察はしっかり行いました。詳しくは選出例のところで述べたいと思います。
【個別解説】
技:ぼうふう おいかぜ ちょうはつ まもる
持ち物:きあいのタスキ
特性:いたずらごころ
性格:おくびょう
努力値:H4 C252 S252
実数値:155-X-90-177-100-179
カイオーガの苦手な草タイプを牽制しつつ、特性のおかげで「おいかぜ」ミラーの際も1ターンずらして「おいかぜ」展開ができる優秀なポケモンです。耐久型にして『ウイのみ』を持たせる選択肢もありましたが、今回はミラーの立ち回り上、相手のカミツルギの上をとる必要があったので最速『きあいのタスキ』型で使用しました。
非常に強力なポケモンではあるのですが、そのメジャーさと選出されるのが基本的に初手であることから、相手のカプ・コケコ及びカプ・テテフを初手に呼びやすいです。
また、「トリックルーム」を貼られた場合お荷物になってしまうので、基本的には素早さ操作を「おいかぜ」メインにしている構築に対してのみ選出しました。
技:しおふき こんげんのはどう ねっとう かみなり
持ち物:こだわりスカーフ
特性:あめふらし
性格:おくびょう
努力値:H4 C252 S252
実数値:176-X-110-202-160-156
このルールの王。トルネロスを基本選出とするならば「まもる」を入れた耐久型のほうが相手の「トリックルーム」に対応しやすくて良いのですが、この構築は相手に応じた柔軟な選出がウリであり、トルネロスを出さない試合も非常に多い(特にゼルネアスプランをとる際)ため、単体で仕事が出来るようになる『こだわりスカーフ』を持たせました。性格を臆病にした理由はトルネオーガミラーで「しおふき」を選択したいのが一番大きな理由です。カイオーガの『こだわりスカーフ』もちの割合は非常に多く(45.4% ※PGLで12/03時点)、先に「しおふき」を打てる可能性を高めるメリットは大きいと判断しました。
ゼルネアス
技:ムーンフォース マジカルシャイン ジオコントロール まもる
持ち物:パワフルハーブ
特性:フェアリーオーラ
性格:ひかえめ
努力値:H252 B4 C148 D76 S28
実数値:233-X-116-187-128-123
C:11n
S:準速70族抜き、「ジオコントロール」後に最速『こだわりスカーフ』もちカプ・テテフ抜き
H-D:残り。A189アマージョの「フェイント」×2+C202カイオーガの雨「しおふき」を耐える程度
素早さを大幅に削り耐久に厚く配分したゼルネアス。基本的に初手は「ジオコントロール」を押さず、試合の中盤以降にガオガエンとモロバレルのサポートや横のスカーフカイオーガで相手を縛りながら積んでいきます。構築全体で「まもる」を持っているポケモンが少ないため、相手の「トリックルーム」のターンをしのぐためにも耐久が必要でした。
技:リーフブレード せいなるつるぎ はたきおとす サイコカッター
持ち物:とつげきチョッキ
特性:ビーストブースト
性格:ようき
努力値:H4 A4 B4 D244 S252
実数値:135-202-152-X-82-177
実質禁止伝説みたいな一般枠。禁止伝説のカイオーガ、ゼルネアスにタイプ上強いだけでなく、ルナアーラなど相手にも「はたきおとす」が非常に強く、メジャーな禁止伝説すべてに有利なポケモンと言っても過言ではありません。当然ミラーも多く発生すると思われたので最速。耐久と素早さを両立する手段として『とつげきチョッキ』を持たせました。初手から積極的に繰り出し、相手の『こだわりスカーフ』を落として、裏のカイオーガにつなぐ動きなども非常に強力でした。通常のダブルバトルでは初手のカミツルギはガオガエン等を後投げされてすぐ止まってしまいますが、このルールでは裏に『こだわりスカーフ』もちカイオーガがいるため、ガオガエンにカミツルギを倒されることで逆に有利な盤面になることが多いです。
「サイコカッター」はドクロッグピンポイント気味ですが、ドクロッグの処理をトルネロスに一任するのは「フェイント」や「ふいうち」の存在から信頼できる処理ルートではないと判断し、カミツルギに処理を任せることにしました。一応モロバレルを半分程度削れることは覚えておいていいでしょう。(『ウタンのみ』も考えるともちろん最初は「はたきおとす」からうちますが)
持ち物:イアのみ
特性:いかく
性格:しんちょう
努力値:H236 D236 S36
実数値:200-135-110-X-154-85
H-D C183ゼルネアスの+2「ムーンフォース」確定耐え(169~199ダメージ)
S:「おいかぜ」時最速100族抜きのガオガエン+1
ゼルネアスを通すプランをとる際非常に重要になってくるポケモン。今回のINCではカプ・テテフやアマージョと組み合わせたカイオーガが多かったため、カイオーガ構築に出すことはあまりありませんでしたが、カイオーガのいないゼルネアス+ルナアーラorイベルタルorグラードンの組み合わせにはしっかりと活躍してくれました。
後攻「とんぼがえり」からカイオーガを繰り出す動きが非常に強力なので素早さは落としてもいいのですが、今回は相手のガオガエンに「ねこだまし」を打つ選択肢があるほうがいいと考え、できるだけ素早さに努力値をまわしました。
「はたきおとす」の枠はほかに「バークアウト」や「ほえる」、「ちょうはつ」などの選択肢がありますが、ディアルガに対して「はたきおとす」を入れられるかどうかで対ディアオーガ(ディアルガ+カイオーガの組み合わせ)の勝率が大きく変わるので「はたきおとす」にしました。その分相手のゼルネアスには隙を作らないよう気を付けなければいけません。
持ち物:ウタンのみ
特性:さいせいりょく
性格:なまいき
努力値:H236 B36 D236
実数値:219-X-95-105-143-31
「キノコのほうし」や「いかりのこな」でゼルネアスやとカイオーガをサポートしていくポケモン。ルナアーラやネクロズマ相手に選出していくために持ち物は『ウタンのみ』一択。初手から出して裏のオーガゼルネにつなぐことが多いです。
また、トルネオーガミラーはトルネロスを倒してモロバレルを通すプランをとるので、相手のカミツルギに打点を持てるようになる「イカサマ」を採用しました。「くさむすび」がないことで相手のカイオーガに対して打点を持てなくなるのは辛いですが、相手のカミツルギに打点を持てることはそれ以上にメリットがあると考えました。
【選出例】
〇対トルネオーガゼルネ(ミラー)
トルネオーガミラーはゼルネアスではなくカミツルギとモロバレルを通すプランを狙います。相手のトルネロスを早急に処理し、モロバレルで相手のゼルネアス、カイオーガを止め、カミツルギで〆ます。
ミラーにおいて、トルネロス+カイオーガの攻撃範囲を受けられるポケモンはお互いにいないため、初手はお互い必ずトルネロス+カイオーガになります。これ以外をだしたら基本負けます。
初手は「おいかぜ」+「しおふき」を選択。相手のカイオーガが『こだわりスカーフ』を持っていない場合、カミツルギでどうとでもなるので、持っている場合の立ち回りを主に考えました。
「かみなり」で拘った場合はトルネロスのHPがフルで残るため、カイオーガを下げてモロバレルでトルネロスを守る動きが成立します。「いかりのこな」を打ちながら相手のトルネロス方向に「ぼうふう」を連打。トルネロスさえ倒せばこちらのものです。ちなみに初手で同速「ちょうはつ」を打たれた場合カイオーガをつっぱらせてトルネロスをモロバレルに引けばまだ5分です。
「しおふき」で拘った場合はトルネロスのHPが1になりますが、カイオーガはつづけて「しおふき」を選択することができます。トルネロスは相手のバレルやツルギを削る役割があるのでモロバレルへ交代します。ここで相手もモロバレルを選出していればお互い同じ盤面になり、「キノコのほうし」を受けるためにお互いカイオーガがカミツルギに交換、と進みますがその際にイカサマがある分こちらが有利です。
※12/04 追記
相手がトルネガエンから入ってきた場合も「おいかぜ」+「しおふき」を選択しています。ガオガエンの「ねこだまし」の方向によって
①相手に一方的に「おいかぜ」を貼られる代わりに「しおふき」が通る
②「しおふき」が止められるがお互い「おいかぜ」または先制「ちょうはつ」でおたがい「おいかぜ」が貼れていない状態になる
に分岐しますが、
①のケースで一方的に「おいかぜ」を貼られてゼルネアスを出されたとしても、相手が「ジオコントロール」をするためにはこちらのトルネロスに「ちょうはつ」を打たなければならないため、カイオーガの二回目の「しおふき」でトルネロスが倒れます。そうなるとこちらのモロバレルで相手のゼルネアスを止めたり、終盤こちらだけ「おいかぜ」を貼りなおしたりできます。
②のケースはいわずもがな、「しおふき」が止まらないので問題ありません。
後発:カイオーガ+ゼルネアス
トルネロスのせいかおかげか、ほぼ確実に初手はカプ・テテフ+素早さ操作要員(基本ルナアーラ)なのでそこに合わせていきます。『ウタンのみ』モロバレルを倒しつつ素早さ操作を決めることはほぼ不可能なので
①モロバレルは倒されるが素早さ操作されないためカミツルギでルナアーラを縛れる
②素早さ操作は決められるがモロバレルが通る
のどちらかの展開になりやすいです。「ちょうはつ」+「トリックルーム」をされた場合「イカサマ」でルナアーラを小突きます。
先発:カミツルギ+ゼルネアス
大体カプ・コケコ+ルナアーラから選出されますが、この選出はゼルネアスがきつい形です。ゼルネアスは初手は積まずルナアーラに攻撃していくのが基本的に良くなりやすいです。ちなみにカプ・コケコとカプ・テテフ両方がいる構築にはツルギバレルから投げます。
〇対ゼルネアス+イベルタル
先発:カミツルギ+ゼルネアス
ゼルネアスを通すべき相手ですが、まずはゼルネアスでイベルタルを牽制しつつカミツルギで場を荒らします。試合中盤以降にゼルネアス+ガオガエンorモロバレルの並びを作ることを意識します。
ルンパッパが入ってる系の構築に対してはカイオーガを選出しません。相手は必ず選出してくるので雨が降っていなければゼルネアスの起点にしやすいです。
若干苦手な相手です。というのも構築上「トリックルーム」の対策をモロバレルに頼っている部分が大きいので『ぼうじんゴーグル』もちが非常に多いツンデツンデの相手は厳しめです。「トリックルーム」をされるターンに、カミツルギかガオガエンで「はたきおとす」を入れておきたいです。
ディアルガが「かえんほうしゃ」をもっていた場合ほぼ勝ち目はありませんが、なければカミツルギとモロバレルで戦っていけます。相手の初手はディアルガ+ガオガエンがほとんどですが、ガオガエンをモロバレルに交換されるので「トリックルーム」は確実に決められます。そこから両交換して「キノコのほうし」を無効にしつつ、トリルターンを切らしていく形になります。相手のモロバレルがカミツルギに打点を持っているケースが多いので、一旦カミツルギをガオガエンに戻す動きも有効です。
〇対ドーブル+ゼルネアス
初手はドーブルに「せいなるつるぎ」と「キノコのほうし」を集中します(「まもる」+「あくまのキッス」による最悪の展開を避けるため)。「このゆびとまれ」を打たれるケースが最も多く、ドーブルが眠ったらドーブルを倒さないようにもう一度ドーブル方向に「キノコのほうし」を打ちます。これで交代をケアしつつほぼ確実にゼルネアスを眠らせることができます。
ここまで動きを決めていたものの、INC中にはドーブルを眠らせた後ゼルネアスに「キノコのほうし」を打ってしまい、見事に「まもる」+ガオガエンバックをされて負けました(一敗)。あほすぎる……
※12/04 追記
眠ったドーブルに「キノコのほうし」を打つプレイングについて追加解説
自分の言葉が足りなかったようで、申し訳ありません。「このゆびとまれ」+「ジオコントロール」を選択された後の動きを想定しています。この場面で相手のゼルネアスがこちらのモロバレルの妨害を回避するためには、横の眠ってしまったドーブルを捨ててモロバレルを縛れるポケモンを出すか、上記のガオガエンのようにドーブルを交代して、「ねこだまし」ポケモンを出す必要があります。どちらの動きもゼルネアスが「まもる」を選択しながら横で状況を変える動きなのですが、もし相手がドーブルを捨てようとして交換しなかった時に、こちらのカミツルギが相手のドーブルを倒してしまうと、相手に積んだゼルネアス+好きなポケモンという強力な並びを作られてしまいます。しかし、だからといってゼルネアスを集中してしまうと、上記のように「まもる」+ドーブルをガオガエンに交代の動きで「キノコのほうし」を防がれてしまいます。
そのため、両方の動きをケアしたゼルネアス方向へ「リーフブレード」、ドーブル方向へ「キノコのほうし」を打つべき、という意味合いの文章でした。どちらの動きでも次のターンに改めてゼルネアスに「キノコのほうし」を打つことができます。
【構築総括】
「トリックルーム」が若干キツイという欠点はあるものの、選出とプレイングである程度カバーできるパワーがあり、みんなが使う構築はそれだけの理由があるのだと改めて感じました。やはり自分にはスタンダードな構築が肌に合っていると感じているので、種族値の高いポケモンをミスなく使えるようなプレイヤーを目指していきたいと思います。
【雑記】
TLを見た感じ正直1828でもボーダーに届いていない気がしますが、もし抜けていなかったとしてもムーンシリーズかウルトラシリーズで必ず抜けて全国大会、そして世界大会に行ってみせます。そのためにも次はきちんと2romで参加していきたいと思います。ここまで読んでいただきありがとうございました。