雪解け道。

ポケモンのことについてたまに書いてます。

【PJCS2019全国大会使用構築】ルナレックツンデ&反省点

お久しぶりです。SNOWです。先日幕張で開かれた全国大会に参加してきました。全国大会出場は今年で4回目なのですが、過去の全国大会ではあまり良い結果を残せたことがなく、今年こそはTAをとってやるぞ!!と気合を入れて望みました。

自信をもって臨んだ結果は0-7。振るわなかったどころか過去最低の戦績で、本当に悔しくてやりきれないのですが、このままこの負けをなかったことにしたのでは永遠に成長できないと思ったので、こうして記事にして残すことにしました。

結果のない記事ですが、読んでもらえるとうれしいです。

f:id:snow-pokepoke:20190610000441p:plain【pokepaste】

https://pokepast.es/c47aa5551b820adb

 

【構築作成経緯】

幸運にもサンルールの時点で全国大会の権利を手に入れられた自分は、オンラインで行われるPJCS2019予選で構築の試運転をすることを決めていました。

PJCS2019予選前にある程度予想していた環境としては、レックウザ+ゼルネアス(以下レックゼルネ)の組み合わせが最も多く、次点でグラードン+ゼルネアスやグラードンネクロズマ構築、後はレックウザカイオーガ(以下オーガレック)、レックウザネクロズマ構築その他もろもろであるだろうと考えていました。実際には思ったよりもオーガレックが多かったですね……

 

そこで、PJCS2019予選では以下の二つの構築を持ちこみました。f:id:snow-pokepoke:20190610000505p:plain

ちょこちょこお試し要素を入れていますが、スタンダード気味なオーガレックを片方は使用しました。グラ―ドン構築には基本有利をとっているのですが、オーガレックミラーの不安定さやテテフルナアーラ、ゲンガー系統など厳しい相手も多く、全国大会に持っていくにはリスクが高いと判断しました。

一位に載せて †オーガレックの申し子† (このネタわかる人何人いるんかな……)ってどや顔したかったんですが、1840から見事に溶かしました。最終レート1800。

 

もう片方が今回全国大会で使った構築の元となったものです。

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ルナアーラ+レックウザという少し珍しい伝説の組み合わせですが、この構築の最初のコンセプトはツンデツンデを基本選出に組み込むことです。

対レックゼルネを考えたときに、ツンデツンデを通すことは非常に強力な勝ち筋の一つですが、普通に構築を組んでいると、ツンデツンデとトリルサポート役のガオガエンを選出しようとしたときに、残り2枠で禁止伝説を絡めてパワーのある選出をするのが難しくなりがちです。また、ツンデツンデは自ら「トリックルーム」を貼ることができるポケモンですが、自分で始動要因となってしまうと、「トリックルーム」を打つターンに相手にガオガエンを投げられるだけでスムーズに攻撃にうつることができなくなるという欠点がありました。

そこで、基本選出に真っ先に入ってくる禁止伝説に「トリックルーム」を覚えさせておけば、スムーズにツンデツンデで攻撃していけると考え、ルナアーラを採用しました。ルナアーラは初手性能が非常に高く、相手に応じて「トリックルーム」を打つか通りのいいZワザを打つかを選べる強力なポケモンです。

ルナアーラZワザを受けられるポケモンは多くはありませんが、ほぼすべてのパーティーに入っているといってもいいガオガエンは天敵ともいえる存在です。これがルナアーラの使用率がそこまで高くない主な理由でしょう。しかし、逆に言えば受けられるのは基本的にガオガエンのみであり、Zワザを受けるためには【いかく】が効かないルナアーラ相手にガオガエンを投げざるを得ません。そこで繰り出してきたガオガエンに対し、こちらのガオガエンの「とんぼがえり」から一撃で相手を壊滅させられるように、『こだわりハチマキ』を持たせたレックウザを採用しました。

『こだわりハチマキ』を持ったメガレックウザは一撃によるリターンに優れたポケモンであり、有効な対処法としてはガオガエンを後投げしつつもう一匹で倒すなどがあるのですが、ルナアーラZワザを受けるためにガオガエンを受けだしてしまうと、今度はメガレックウザが受からないという苦しい状況になります。そうしてルナアーラメガレックウザを通して相手ポケモンを消耗させた後に「トリックルーム」からツンデツンデで〆る。そんな構築にまとまりました。「しんそく」によって「トリックルーム」下でもメガレックウザが動ける点や、ツンデツンデ自体もガオガエンに強い点でも相性のいい組み合わせです。

 

このコンセプトが通じるかどうかとPJCS予選に挑んだところ、最高1848まで到達し、かなり手ごたえを感じたのでこの構築を改良して全国大会に臨むことにしました。

残りの2匹のポケモンとしてはルナアーラミラーに対して及びツンデツンデが出しにくいカイオーガ構築に対して出していけるモロバレルをまず採用し、最後の一匹はどうしてもルナアーラでは厳しいゲンガー+イベルタル+カイオーガ構築を見ることができ、ジャラランガの牽制にも有効な札となるミミッキュを採用しました。ミミッキュはオーガレックに対して刺さることも多く、bo3を考えたときに選出の幅が広がります。イベルタル構築相手には基本的にルナアーラではなくミミッキュを連れて行きます。

 

メインロムのTNはSNOW、サブロムのTNはくろゆきでした。対戦して下さった皆さんありがとうございました。以下個別解説です。

 

 

 【個別解説】

ルナアーラ

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技:シャドーレイ ワイドガード トリックルーム まもる

持ち物:ルナアーラZ

特性:ファントムガード

性格:控え目

努力値:H124 B76 C252 D4 S52

実数値:228-X-119-207-128-124

B: A255『こだわりハチマキ』メガレックウザの「かみくだく」最高乱数以外耐え

    A169までのランク-1ガオガエンの「ハイパーダーククラッシャー」確定耐え

S: 「こごえるかぜ」後に最速115族抜き調整のポケモン+1

 

今回のパーティーの核。「トリックルーム」始動要因および相手の削りを担います。

初手出し負けをしにくいポケモンであり、相手の初手を見てから柔軟に技を選択できます。ルナアーラが居座りながら横のガオガエンをまわすために「まもる」は確定。「ワイドガード」があることによって、相手の場にグラードンカイオーガがいる場合でも横をガオガエンに交代する選択肢が生まれます。そこから「ねこだまし」+「トリックルーム」などで再展開する動きを取り入れたかったのでこの技構成になりました。

素早さについてですが、カイオーガ構築に対しては序盤は「トリックルーム」を使わずに立ち回ることも多いので、上からZワザを打てるようにある程度の素早さを確保しました。これより速いカイオーガ相手は、性格ずぶといでない限り『こだわりハチマキ』「ガリョウテンセイ」をほぼ耐えないため、一つの指標とすることができます。 

 

 

メガレックウザ

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技:ガリョウテンセイ しんそく かみくだく たきのぼり

持ち物:こだわりハチマキ

特性:エアロック→デルタストリーム

性格:いじっぱり

努力値:H4 A252 S252

実数値:181-222(255)-110(120)-X-110(120)-147(167)

 

メガガルーラの耐久と素早さを持ち、+2ゼルネアスの「ムーンフォース」相当の威力の「ガリョウテンセイ」をいきなり連打してくるすごいポケモン

当然各プレイヤーは対策をしっかりしていますが、構築作成経緯で述べたとおり、この構築相手にはガオガエンを裏に温存しておくプレイングがとりづらく、見た目よりも受けづらいです。

メガレックウザが倒れてもいいくらいの気持ちで「ガリョウテンセイ」+「トリックルーム」を選択すると、相手を大きく削りつつスムーズにツンデツンデ展開に移行しやすいです。雑に扱える大駒は強い。

相手の最速ルナアーラ、ゲンシグラ―ドンは早急に処理できるにこしたことはないので、それぞれを強くけん制できる「かみくだく」と「たきのぼり」をサブウエポンとして採用しました。

 

 

ツンデツンデ

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技:ジャイロボール いわなだれ トリックルーム まもる

持ち物:ぼうじんゴーグル

特性:ビーストブースト

性格::ゆうかん

努力値:H244 A68 D196

実数値:167-176-231-X-146-16

 

A: 11nかつA255『こだわりハチマキ』メガレックウザの「ガリョウテンセイ」耐え調整のゼルネアスをほぼ一撃

D: C189ルナアーラの「ムーライトブラスター」高乱数耐え(81.2%)

 

最低限の火力を残して残りを耐久に割いたツンデツンデ。持ち物候補は『いのちのたま』『シュカのみ』『しろいハーブ』などいろいろありましたが、最終的にはレックゼルネに対してモロバレルを選出されても基本のプランを貫ける『ぼうじんゴーグル』を持たせました。他の持ち物に比べると発動頻度は劣りますが、相手のラスト一匹が見えていない状態でも「トリックルーム」を選択できる権利を買っていると考えればそれほど悪くない選択だったと思います。

ゼルネアスへの攻撃は【いかく】をいれられると耐えられてしまいますが、メガレックウザの「しんそく」圏内には入るのでトリルターンをしのがれた後も行動させずに倒すことができます。

 構築面での心残りがあるとすればこのツンデツンデの型でしょうか。せっかくルナアーラが「トリックルーム」を起動してくれるのですから、決勝のたくろーさんのように思い切って「まもる」を切って「みがわり」と『いのちのたま』を持ったさみしがり型のほうが、相手へ与える負担が多くて良かったのかもしれません。

 

ガオガエン

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技:ねこだまし フレアドライブ DDラリアット とんぼがえり

持ち物:とつげきチョッキ

特性:いかく

性格::なまいき

努力値:H252 B4 D252

実数値:202-135-111-X-156-58

D:できるだけかたく

 

レックウザがこだわりアイテムを持っている都合上、ポケモンの数を維持することが大切になってくるため、最も一撃で落とされにくい『とつげきチョッキ』を持たせました。相手より遅く「とんぼがえり」を打ちたいので最遅。相手の『こだわりハチマキ』メガレックウザの「ガリョウテンセイ」を耐えられるように性格をのんきにする選択肢もありましたが、対ゼルネアスを重く見て特殊よりの耐久振りとなりました。

相手のポケモンを少し削ることでメガレックウザの射程圏内に入れる動きを取り入れられるので、「バークアウト」ではなく「DDラリアット」を採用しました。

 

 

モロバレル

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技:くさむすび キノコのほうし いかりのこな まもる

持ち物:ウタンのみ

特性:さいせいりょく

性格::なまいき

努力値:H236 B36 D236

実数値:219-X-95-105-143-31

 

ルナアーラを最も重く見ているため特殊メインの耐久振りに『ウタンのみ』を持たせた型を採用。同じ役割の持ち物として『きあいのタスキ』を持たせるかはかなり悩んだのですが、「とんぼがえり」と合わせて落とされるとかなり厳しいことを踏まえ、ある程度体力が残る半減実にしました。

カイオーガへの選出も考えているため攻撃技は「くさむすび」。「まもる」は個人的にはウルトラルールでは必須だと考えていて、これがあることで、対戦の中で好きなポケモンモロバレルを並べやすくなります。

 

 

ミミッキュ

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技:じゃれつく かげうち つるぎのまい まもる

持ち物:ミミッキュZ

特性:ばけのかわ

性格::いじっぱり

努力値:H4 A252 S252

実数値:131-156-100-X-125-148

 

【ばけのかわ】があることからミミッキュは基本ガオガエンで見たいポケモンだと思いますが、+1「ぽかぼかフレンドタイム」はH振りガオガエンを確定で倒せるため実は受け出しを許しません。ガオガエンをスムーズに倒せればメガレックウザはかなり通しやすくなります。特に対オーガレックではルナアーラとならべることで相手のガオガエンを誘って倒すプランがかなり強力です。

耐久に関しては素早さを削ることで-1メガレックウザの「ガリョウテンセイ」耐えやイベルタルの貫通悪Z+あくのはどう耐え等などを実現することができますが、海外のVGCプレイヤーとフレンド対戦した際にミミッキュを使っているプレイヤーがすでにおり、ミミッキュミラーも発生する可能性があると考え、素早さを落とすことはしませんでした。

 

 

【選出例】

〇対グラードン+ゼルネアス構築

先発:ルナアーラガオガエン

後発:ツンデツンデメガレックウザ

相手のグラードンを倒してツンデツンデを通すパターンと、相手のゼルネアスを倒してメガレックウザを通すパターンのどちらかを狙っていきます。ガオガエンツンデツンデに下げながらルナアーラで「トリックルーム」を貼る動きが読まれづらく、強力です。

 

〇対ゼルネアス+レックウザ構築

先発:ルナアーラガオガエン

後発:ツンデツンデメガレックウザ

対グラゼルネよりもツンデツンデを強く通していける有利なタイプの構築です。『シュカのみ』を持っていないため、メガレックウザの地面技には気を付けましょう。

 

〇対カイオーガ+レックウザ構築

先発:ルナアーラミミッキュorモロバレル

後発:メガレックウザ+モロバレルorミミッキュorガオガエン

オーガレックはフェアリー耐性をクロバットドータクンなどの対ゼルネアスポケモンに任せているため実はかなりミミッキュがつらい構築です。最も良く選出される初手はカプ・レヒレ+カイオーガですが、初手から「ワイドガード」と「つるぎのまい」を押すと良くなりやすいです。

 

〇対カイオーガ+ゼルネアス構築

先発:ルナアーラモロバレルorミミッキュ

後発:メガレックウザ+モロバレルorミミッキュorガオガエン

あまり数は多くない組み合わせですが、対カイオーガはゼルネアス対策のツンデツンデを連れていけないためモロバレルミミッキュに活躍してもらうことになります。対カイオーガ構築は詰め以外では「トリックルーム」は使わず、シンプルに攻めていきます。

 

〇対イベルタル+カイオーガ(+メガゲンガー)構築

先発:ミミッキュモロバレルorガオガエン

後発:ガオガエンorモロバレルメガレックウザ

ミミッキュを全力でサポートする対戦になります。メガゲンガー構築に対しては初手にモロバレルをだして、1ターン目から即ガオガエンに引くまたはその逆の動きがメガゲンガー側からすると辛いです。ここテストに出ます。

 

〇対イベルタル+グラードン構築

先発:ミミッキュガオガエン

後発:モロバレルorルナアーラメガレックウザ

少し厳しいマッチアップです。うまくミミッキュを通していければいいのですが、ルナアーラを選出しないと相手のグラードンを倒す手段に欠けがちなのでうまいことミミッキュ+メガレックウザの並びを作ります。

 

〇対イベルタル+ゼルネアス構築

先発:ルナアーラガオガエン

後発:ツンデツンデメガレックウザ

または

先発:ミミッキュモロバレル

後発:ガオガエンメガレックウザ

ミミッキュをみて後発からイベルタルを出してくるプレイヤーと、先発からイベルタルを出してくるプレイヤーがいます。一戦目は下の選出のほうが通しやすいかもしれません。ツンデツンデをうまく通せればかなり有利です。

 

〇対ネクロズマ+グラードン構築

先発:ルナアーラガオガエンorモロバレル

後発:モロバレルorガオガエンメガレックウザ

ルナアーラが超強いマッチアップ。「ワイドガード」のおかげで「じゅうりょく」+「だんがいのつるぎ」のケアもできるのでルナアーラを大事にしましょう。

 

〇対ルナアーラ+カイオーガ構築

先発:ルナアーラモロバレル

後発:ガオガエンorミミッキュメガレックウザ

相手のルナアーラの型によって相性はかなりかわります。耐久振りでかつこちらのルナアーラより速い型相手は相当厳しいマッチになりますが、うまくメガレックウザと相手の禁止伝説を1:1交換したいところです。

 

〇対ルナアーラ+ゼルネアス構築

先発:ルナアーラモロバレルorツンデツンデ

後発:ガオガエンメガレックウザ

大体相手のルナアーラが最速なので「トリックルーム」が張れれば有利になりやすいです。メガレックウザを切り気味に動かすのがおすすめです。

 

 

【反省点】

当日の対戦内容についてあそこで○○しておけばとか●●が当たっていればなどは書いてもあまり意味がないと思うので書きませんが、構築選択も含めて全体でよくなかったのは、オンライン予選での手ごたえを過信しすぎたことだと思います。

思い返せばウルトラルールのオンライン予選はルールがレートに実装されてからわずか三週間ほどで始まった予選であり、全国大会自体はオンライン予選が終わってからさらに一カ月後でした。もちろん自分もオンライン予選から全国大会に向けてさらにパーティーに改良を加えましたが、予選を抜けて全国に出る人の強さも踏まえると、オンライン予選で通っていたコンセプトが全国大会で通じなくなる可能性は、もっと考慮するべきでした。

今回選択した構築は、各伝説の組み合わせ毎にプランをしっかり決めてはいたものの、レックウザがこだわりアイテムを持っていることもあって、事前に立てていたプランが通らなかった時の対応力に難があったと今では感じます。実際予期せぬポケモンの組み合わせ相手に攻めあぐねたり選出がゆがんで負けた試合は何試合かありました。

そういう点で、この構築は不正解だったのだと思います。(もちろん、それ以前に自分のプレイングが浅かった部分もあるでしょうが)

 

【来年に向けて】

ボロクソに負けはしましたがこのまま引き下がる気は全くなく、来年こそは必ず……という気持ちで溢れています。

来年のガラルダブルはダイマックスという新要素が増え、また皆経験値0からのスタートになると思います。いい機会なので来年は今一度ダブルバトルの要素を整理して、まとめなおしてから考察していきます。

 

【最後に】

ここまで読んでいただきありがとうございました。この記事が世界大会に出場するプレイヤーにとって少しでも役に立ったなら幸いです。

この記事を来年見返したとき、去年はまだまだだったなと笑えるように強くなりたいと思います。ガラル地方でまたお会いしましょう!